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2025年05月の記事は以下のとおりです。

ゼニスの2025年新作モデルを一挙紹介!

ゼニス2025年新作①「クロノマスター スポーツ レインボー」
ゼニスを代表するクロノグラフの中でもハイジュエリーウォッチにポジショニングされる、「クロノマスター スポーツ レインボー」に加わった新作。昨年登場したモデルでは18Kローズゴールド製の外装を採用していたが、新作では18Kホワイトゴールド製のケースとブレスレットを採用し、ベゼルとダイアルには色鮮やかなバゲットカットのストーンがセットされている。

ゼニススーパーコピーn級品 代引き「クロノマスター スポーツ レインボー」Ref.45.3104.3600/21.M3100
自動巻き(Cal.エル・プリメロ 3600)。35石。3万6000振動/時。パワーリザーブ約60時間。18KWGケース(直径41mm)。10気圧防水。1540万円(税込み)。
ベゼルにセットされているストーンは、グリーンやブルー、レッドなどのサファイアと、ダイヤモンド。豊かな色彩がグラデーションしていく様子は、ダイアルに配されたインデックスにも見ることができる。

3つ並ぶインダイアルは、クロノマスター スポーツを象徴する3色に色分けされている。3時位置がクロノグラフ用の60秒カウンター、6時位置が60分積算計、9時位置はスモールセコンドだ。センターには時分針とともに、高速で回転するクロノグラフ用の1/10秒計が備わっている。

シースルーバックを採用しており、搭載するCal.エル・プリメロ 3600の動きを鑑賞することが可能だ。

ゼニス2025年新作②「デファイ スカイライン クロノグラフ」
「デファイ スカイライン クロノグラフ」にスケルトンモデルが登場した。本作は、2023年LVMHウォッチウィークで発表された、3針の「デファイ スカイライン」のスケルトンモデルに通ずるデザインコードが採用されている。

ゼニス「デファイ スカイライン クロノグラフ」Ref.03.9500.3600/79.I001
自動巻き(Cal.エル・プリメロ 3600SK)。3万6000振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径42mm)。10気圧防水。202万4000円(税込み)。
 

ゼニス「デファイ スカイライン クロノグラフ」Ref.03.9500.3600/78.I001
自動巻き(Cal.エル・プリメロ 3600SK)。3万6000振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径42mm)。10気圧防水。202万4000円(税込み)。
ダイアルに施されたオープンワークは、1960年代のゼニスの「ダブルZ」ロゴをモチーフとするデザイン。ヘアライン仕上げと面取りを組み合わせることでメリハリを利かせている。カラーバリエーションは、ブルーとブラックの2種類だ。3つのインダイアルも含めて情報量の多いダイアルだが、ファセットカットを施した時分針とインデックスに蓄光塗料を塗布し、高い視認性を実現している。

ケースは、デファイ スカイラインらしいシャープな印象。12角形のベゼルや面を基調としたミドルケースで構成され、角形のプッシュボタンが機能性を確保しつつデザインに溶け込んでいる。

ラバーストラップはダイアルに合わせて、ブルーまたはブラックカラーのものが付属する。
ベルトは、ステンレススティールブレスレットに加えてラバーストラップが同梱し、ケース裏面に配されたボタンを押下することで、簡単に付け替えることが可能だ。

ムーブメントは、Cal.エル・プリメロ 3600SKを搭載。センターのクロノグラフ針は10秒で1周し、高い振動数を生かした精密な計測を行うことができる。

30代の女性におすすめの腕時計として、チューダーの現行ラインナップから5本のモデルをピックアップして紹介する。

30代の女性が腕時計を購入するにあたり、スイスの時計ブランドであるチューダーを選択肢に加えてみてはいかがだろうか。過去のアーカイブに範を取ったタイムレスなデザインを持ち、ロレックス譲りの高い堅牢性や、優れたバリュープライシングを特徴とするチューダーは、長く愛用する腕時計を選ぶうえで好ましいブランドと言える。

30代の女性におすすめのチューダーの腕時計5選
女性にとって30代は、仕事やプライベートでさまざまな経験を重ね、価値観も固まってくる時期だろう。また、経済的、精神的にも余裕が出てくるタイミングであり、本当に良いモノを長く愛用していくことを考える年代ではないだろうか。

そんな30代女性のニーズを満たすアイテムとして、ぜひチューダーの腕時計をおすすめしたい。

ロレックススーパーコピー 代引きの創業者であるハンス・ウイルスドルフによって、1926年に創業されたチューダーは、かつてはロレックスの堅牢なケースを流用しつつも汎用ムーブメントの採用によって製造コストを抑えるという、ディフュージョンブランドとして展開されてきた歴史を持つ。そして現在では、過去に製造していた腕時計の復刻コレクションを豊富にラインナップし、そのコレクションの各モデルに自社製ムーブメントを載せることで、独自のブランドバリューを見出すことに成功している。

もちろん、現在のチューダーにおいても、良心的な価格設定や、ロレックスと共通する実用性の高さは健在だ。そのため、良いモノを長く愛用したい30代女性の手元を彩るうえで、好適な存在となるだろう。また、コレクションが持つタイムレスなデザイン性は、年代を問わずに着用しやすいという利点がある。加えて、すべてのモデルが100mを超える高い防水性を備えている点も、デイリーユースにおいてうれしいポイントとなるだろう。

さらに、チューダーの現行ラインナップには男女問わず着用しやすい普遍的な魅力を持つモデルが、豊富なケースサイズで展開されている。ブランドを代表する「ブラックベイ」に始まり、女性向けに設計された「クレア ドゥ ローズ」や、上品なスポーティーテイストを特徴とする「チューダー ロイヤル」など、選択肢は実に多種多様だ。

今回、そんなチューダーの現行ラインナップから、30代女性におすすめしたい腕時計を5本ピックアップした。

「ブラックベイ 31」
チューダーを代表するコレクションとして知られる「ブラックベイ」。2012年にかつて製造していた名機「オイスター プリンス サブマリーナー」の復刻モデルとして登場し、高品質であることを突き詰めたディテールを持つ、精悍かつクラシックなルックスで人気を博してきたコレクションだ。非常に多彩なバリエーションが展開されているため、好みに合ったモデル選びがしやすい点も魅力となるだろう。

チューダー「ブラックベイ 31」Ref.M79600-0002
自動巻き(Cal.5201)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径31mm、厚さ9.5mm)。100m防水。55万6600円(税込み)。
ブラックベイからは、機能性を抑え、汎用性が追求された「ブラックベイ 31/36/39/41」の、ケース径31mmモデルをピックアップした。落ち着きのあるブルーのサンレイダイアルを備え、厚さ1cmを下回るスリムなフォルムも相まって、ビジネス、プライベートを問わずに着用しやすいモデルだ。

ダイアルは、ダイバーズウォッチを出自とするブラックベイらしい高い視認性が維持されており、その周囲をなめらかなベゼルが囲っている。至ってシンプルな造形と、エレガントな多列ブレスレットが組み合わされているため、スポーツウォッチの力強い見た目を苦手とする女性も選びやすい1本と言える。一方で、ブラックベイの象徴的なディテールである、“スノーフレーク”と呼ばれる太い時針はそのまま採用されており、アイコニックである。

ムーブメントは、自社製のCal.5201を搭載しており、C.O.S.C.公認の優れた精度と、約50時間のパワーリザーブを備えている。また、ブレスレットは、“T-fit”セーフティキャッチ付きフォールディングクラスプが採用されており、工具無しで5段階までのサイズの微調整が可能となっている。

「クレア ドゥ ローズ」
「クレア ドゥ ローズ」は2024年にチューダーが打ち出した、クラシカルかつフェミニンなデザイン性を持つ、女性向けのコレクションだ。名前は、フランス語で「月の光」を意味する“clair de lune”と、チューダーのシグネチャーアイコンであるバラのロゴを組み合わせたもので、曲線を描くミドルケースを持つ流線型のシェイプによって、女性の手元をエレガントに演出してくれる。

チューダー「クレア ドゥ ローズ」Ref.M35500-0009
自動巻き(Cal.T201)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径30mm、厚さ10.7mm)。100m防水。38万9400円(税込み)。
ピックアップしたRef.M35500-0009は、ブランドを代表する“チューダーブルー”を採用したモデルだ。チューダーは業界に先駆けて腕時計にブルーカラーを採用したブランドであり、本作では放射状に広がるディテールを持つダイアルが、クールに彩られている。また、クラシカルなバトン針とローマ数字のインデックスとの組み合わせにより、モダンとクラシックが両立した表情が構築されている。

さらに本作のリュウズには、コレクションに共通する意匠である、ブルースピネルカボションがセットされている。遊び心も感じさせるそのデザインは、個性の演出にも事欠かないだろう。加えて、細かいリンクを持つブレスレットが組み合わされているため、アクセサリーのようにも着用できる1本と言える。

ケース直径は30mm、厚さは10.7mmで、ムーブメントは自動巻きのCal.T201を搭載する。パワーリザーブは約38時間だ。

「チューダー ロイヤル」
古典的な意匠を持つスポーツデザインを特徴とする「チューダー ロイヤル」。ロイヤルという名前は、1950年代にチューダーの腕時計の優れた品質を示すうえで初めて使用され、現在では、ブレスレットとケースがなめらかにつながったフォルムを持つ、“ラグスポ”チックなコレクションとして展開されている。

チューダー「チューダー ロイヤル」Ref.M28400-0009
自動巻き(Cal.T601)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径34mm、厚さ10mm)。100m防水。35万900円(税込み)。
チューダー ロイヤルからは、温かみのあるサーモンピンクのダイアルを持つ、34mm径ケースのモデルをセレクトした。肌になじみやすいカラーリングと、サンレイ仕上げのダイアルによる豊かな表情の変化を楽しめる1本だ。ボーイズサイズであるため、シェアウォッチに選ぶのもおすすめとなる。

コレクションを象徴するディテールの数々は、本作の大きな魅力と言える。ポリッシュ仕上げとノッチが交互にあしらわれたベゼルは、それ単体でも存在感を放ち、手元に個性を与えてくれる。また、ケースと一体化した5列リンクのブレスレットも、スポーティーでありながら、エレガントさを手元に与えてくれる要素だ。

ムーブメントは、約38時間のパワーリザーブを有するCal.T601を搭載している。チューダー ロイヤルは、他にも豊富なダイアルカラーやケースバリエーションが用意されているため、幅広いニーズに合わせたモデル選択が楽しめるだろう。

「1926」
ブランドの創業年を冠する「1926」コレクションは、チューダーの中でもとりわけクラシカルな表情を持つコレクションだ。ドーム型のダイアルにアラビア数字のインデックスとリーフ針を載せ、エンボス装飾でささやかな個性を添えたその顔立ちは、同社の腕時計製造の伝統を讃えるものとなっている。

チューダー「1926」Ref.M91351-0004
自動巻き(Cal.T201)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SS×18KRGケース(直径28mm、厚さ9.1mm)。100m防水。57万9700円(税込み)。
1926からは、ベゼルとエンドピースのセンターに華やかな18KローズゴールドをあしらったRef.M91351-000をピックアップした。ブラックダイアルにゴールドの針を載せ、アラビア数字のインデックスと、ダイヤインデックスを交互に配置することで、上質なクラシックテイストが構築されたモデルである。またブレスレットには、エレガントな7列リンクタイプが採用されており、着用感にも期待できるモデルだ。さらに、その外側をサテン、内側をポリッシュに仕上げることで、外観にメリハリが効いている。

その無駄のないデザイン性は、高い汎用性を示している。ケースサイズは直径28mm、厚みは9.1mmと小ぶりで、ダイヤインデックスが添える高級感も相まって、多くのシーンでの活躍が期待できる。ちなみに1926は、他のコレクションに比べ手の届きやすい価格帯で展開されているため、高級腕時計を初めて購入する女性にとってもおすすめと言える。

「ブラックベイ54」
チュードル コピー代引き「ブラックベイ 54」Ref.M79000N-0002
自動巻き(Cal.MT5400)。27石。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径37mm、厚さ11.2mm)。200m防水。54万1200円(税込み)。
「ブラックベイ 54」は、1954年に登場した「オイスター プリンス サブマリーナー」Ref.7922に対し、最大限のオマージュを向けたモデルだ。1分単位のスケールを持たないベゼルインサートに、ロリポップ秒針、他のブラックベイは赤であしらっているのに対し、シルバーとなった12時位置のトライアングルなど、オリジナルモデルの特徴的なディテールが細かに再現されている。

リュウズガードを持たない37mm径のケースもまた、オリジナルのスタイルを尊重したものだ。堅牢な外装を有することの多いダイバーズウォッチとしては小ぶりなそのサイズ感は、カジュアルに腕時計を着用したい女性にもうってつけだろう。

加えて、その力強いルックスに準じた高い機能性も本作の魅力に数えられる。本格的な200m防水を備えているだけでなく、自社製ムーブメントCal.MT5400を搭載しており、安定した精度や耐磁性能、約70時間パワーリザーブなどといった実用性が担保されているのだ。

さらに、軽快なブラックのラバーストラップに備わった、“T-fit”クイックアジャストクラスプによって簡単にサイズが微調整ができる点も、実用性を高めるポイントとなっている。

航空機の進歩がもたらした、ミリタリー向けパイロットウォッチの革新く

パイロットウォッチと聞いてイメージするのは、各国空軍が使った武骨なミリタリーウォッチだろう。戦後に民間航空が主役となるまで、アビエーションの世界をリードするのは、軍隊だった。今なお、パイロットウォッチの在り方を規定する軍用パイロットウォッチ。そのデザインと機能がどう変わっていったのかを、現代のモデルからひもといていきたい。

パイロットウォッチのカテゴリー:ミリタリー
(右)ブライトリング「スーパー アヴィ B04 クロノグラフ GMT 46 トリビュート トゥ ヴォート F4U コルセア」
アメリカ海軍の戦闘機「ヴォート F4U コルセア」をトリビュートしたモデル。特徴的なカラーをダイアルに落とし込んでいる。クロノグラフ、第2時間帯表示、12時間表記の両方向回転ベゼル等、実用的な機能を備える。時針は単独調整が可能。ブライトリングスーパーコピー Nランク代金引換自動巻き(Cal.B04)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径46mm、厚さ15.9mm)。100m防水。(問)ブライトリング・ジャパン Tel.0120-105-707
(左)ブライトリング「AVI REF.765 1953 リ・エディション」
ブライトリングの名作、「コ・パイロット」を復刻したモデル。スナップ式の裏蓋やヘサライトクリスタル風防、厚く塗布されたスーパールミノバの焼けたような色合い等、細部に至るまでオリジナルの意匠を忠実に再現している。手巻き(Cal.B09)。34石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm、厚さ13.95mm)。3気圧防水。世界限定1953本。(問)ブライトリング・ジャパン Tel.0120-105-707
黎明期のパイロットウォッチは、例外なくミリタリーユース、もしくはそれに準じたものだった。当初は普通の腕時計と大きく変わるものではなかったが、航空機の急激な進化に伴い、デザインと機能を充実させていった。

1920年代から1930年代に生まれたパイロットウォッチは、後のものほど厳密なデザインコードを持っていない。この時代のパイロットウォッチに範を取ったゼニスの「パイロット タイプ20 エクストラ スペシャル」や、ロンジンの「ロンジン ウィームス セコンド セッティングウォッチ」が好例だ。この時代のパイロットウォッチに共通するのは、せいぜい大きなサイズ程度である。

(左)ロンジン「ロンジン ウィームス セコンド セッティングウォッチ」
リュウズ1段引きの状態でダイアル中央部のインナーディスクを回転させ、時報と秒針を同期させることができる特殊構造を備えたモデル。かつてのパイロットたちにとって、秒単位の正確さがいかに重要であったかがうかがい知れる。開閉式の裏蓋が採用されている。自動巻き(Cal.L699)。24石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約46時間。SSケース(直径47.5mm、厚さ15.6mm)。3気圧防水。(問)ロンジン Tel.03-6254-7350
(中)ブレゲ「タイプ ⅩⅩⅠ 3817」
センター同軸積算計を備えるフライバッククロノグラフ。かつてブレゲがフランス海軍航空隊に納入した通称「アエロナバル」の意匠を受け継いでいる。ケースサイドのコインエッジ装飾や多層構造のダイアルが、同社らしい優雅さをもたらしている。自動巻き(Cal.584Q/2)。26石。2万8800振動/ 時。パワーリザーブ約48時間。SSケース(直径42mm、厚さ15.2mm)。10気圧防水。(問)ブレゲ ブティック銀座 Tel.03-6254-7211
(右)ゼニス「パイロット タイプ20 エクストラ スペシャル」
45mmのビッグサイズケース、掴みやすいリュウズや視認性に優れたアラビア数字インデックス、ヌバックレザーストラップが、航空黎明期のヴィンテージ感を漂わせる。ブロンズ素材を採用したケースは、経年による風合いの変化を楽しむことができる。自動巻き(Cal.ELITE679)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。ブロンズケース(直径45mm)。10気圧防水。(問)ゼニス ブティック銀座 Tel.03-3575-5861
 しかし1930年代半ば以降に、航空機の航続距離と飛行高度が飛躍的に向上すると、パイロットウォッチに求められる条件はいきなり厳しくなった。長距離飛行でも時間を確認できることはもちろん、暗所でも、強い光源下でも、高い視認性を求められるようになったのである。その結果、多くのパイロットウォッチが航空機の計器にならって、黒の文字盤に夜光塗料を施した針と大きなアラビックインデックスを持つようになった。黒文字盤は強い光の下でも時間が読み取りやすく、夜光塗料を施した針とインデックスは、1930年代から普及し始めた、夜間飛行に対応するものだった。現在もこういったスタイルを継承しているのが、ドイツのラコやストーヴァなどである。また、1930年代半ば以降には、飛行時間をカウントできる回転ベゼルや、クロノグラフが普及するようになった。

ミリタリーウォッチ然とした「AVI」のシルエット。生産コストを抑えるため、本作に限らず、ミリタリー向けのパイロットウォッチはシンプルなケースを持っていた。もっとも復刻版の本作は、最新の工作機械で加工された良質なケースを持つ。
 

アヴィの現代版である2021年の「スーパー アヴィ」には、ミリタリー出自を思わせるディテールが加えられた。これはチャンス・ヴォート社が開発したF4U コルセアのシルエット。他にもカーチス、モスキート、ムスタングなどが記される。
そして、1930年代半ば以降にアクリル製の風防が航空機に採用されると、それはいち早く、パイロットウォッチに転用されるようになった。柔軟なアクリル風防を採用することで、パイロットウォッチは、気圧の変化に関わらず、高い気密性を持てるようになったのである。また、アクリル製の風防は、破損してもパイロットを傷付ける心配が低かった。後にドイツ軍やNASAなどが、アクリル風防を好んだ理由だ。

もうひとつの進化が与圧である。第1次世界大戦中に、高高度飛行による低酸素症や、減圧症の危険が改めて認識されるようになった。対して各国の軍用機は、1919年頃から酸素ボンベを搭載するようになった。しかし、酸素ボンベは高高度で凍結し、多くのパイロットを苦しめることとなった。

秒針停止機能のなかった1930年代、ロンジンは回転式のディスクで正確な秒表示を実現した。白い文字盤は、航空時計の黎明期に見られるエナメル製の文字盤を模したもの。「ウィームス セコンド」は往年のスタイルを忠実に再現している。
ブレゲ「タイプ20」の伝統を受け継ぐ「タイプ XXI」は、1954年モデル同様、今なおフライバック機能を搭載する。その歴史を示すのが、文字盤下に書かれた“retour en vol”、つまりフライバックという表記である。
ゼニスの「パイロット タイプ20」の裏蓋には、ルイ・ブレリオが1909年に英仏海峡を横断飛行した際の機体ブレリオ XIと、ゼニスのロゴが印される。ブレリオはアビエーションの黎明期を代表する戦闘機・爆撃機だ。
1930年代後半に入ると、高高度飛行を実現するため、各国はコックピット自体を与圧するようになった。いわゆる「与圧コックピット」で成功を収めたのは、爆撃機の「B-29 スーパーフォートレス」(1944年)である。

一方、この時代の戦闘機で与圧コックピットを持つものはほとんどなかったが、イギリス軍の戦闘機である「スピットファイア」は、一部の高高度仕様に採用した。IWCがイギリス空軍に納入したパイロットウォッチの「マーク X」が、ベゼルとミドルケースを一体化した構造を持つようになった一因である。仮にコックピットが撃ち抜かれて与圧コックピットが減圧しても、2ピースケースであれば風防が外れにくい。今やドイツ製(そしてIWC製)のパイロットウォッチの個性となった2ピースケースは、そう言って差し支えなければ、イギリス軍がもたらしたものだった。

ラコ「オリジナル パイロット メミンゲン」
先の大戦中、名だたるメーカーと共にドイツ軍へ航空用クロノメーターを納入してきたラコ。本作はその流れを汲んだデザインを持つ。リベット打ちのストラップ、サンドブラスト仕上げのケースなど、無骨な意匠の数々に機能美が光る。手巻き(Cal.Laco01)。17石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50 時間。SSケース(直径42mm、厚さ13mm)。5気圧防水。(問)リンクアップ Tel.075-693-1236

ストーヴァ「フリーガー ブロンズ ヴィンテージ」
ヴィンテージ加工のブロンズケースをまとったモデル。針やインデックスに塗布されたスーパールミノバは焼けたようなクリーム色だ。ローターには、かつてドイツ軍へ納入していた際に裏蓋へ記していた刻印が施される。自動巻き(Cal.ETA2824-2)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。ブロンズケース(直径40mm、厚さ10.2mm)。5気圧防水。(問)スピンドル新丸ビル店 Tel.03-3211-5117
第2次世界大戦でドイツが壊滅すると、パイロットウォッチの中心はドイツからフランスに移った。この時代に見られるのは、クロノグラフの普及である。ユンハンスの「マイスター パイロット」やブレゲの「タイプXXⅠ」は、1950年代にフランス軍が定めた「タイプ20」規格に従ったデザインを、今なお踏襲するものだ。また後者は、フライバック付きであること、という条件を忠実に守り続けている。今でこそフライバックの必要は薄れたが、1950年代当時、この機能は航空機用のクロノグラフ、とりわけ戦闘機には必須と考えられたのである。ブライトリングの「AVI REF. 765 1953 リ・エディション」も、やはりこの時代を象徴するミリタリー向けパイロットウォッチだ。正式採用はならなかったが、フランス軍とイタリア軍は発表間もないこのモデルに関心を寄せた。当初のアヴィは15分積算計がデジタル表示だったが、フランス軍はこれを標準的なアナログ式に改めさせた、と言われている。

ユンハンス「マイスター パイロット」
1950年代にドイツ軍へ納入していたモデルを現代的にアップデート。特徴的な12角形のベゼルは、操作性を保ちつつベゼル自体の小型化に寄与している。視認性を高めた太く長い針が、高精度を追求する老舗としての矜持を感じさせる。自動巻き(Cal.J880.4)。45石。2万8800振動/ 時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径43.3mm、厚さ14.4mm)。10気圧防水。(問)ユーロパッション Tel.03-5295-0411


現在のミリタリー向けパイロットウォッチを象徴するのが、ダマスコの「DK10B」だ。急激な減圧でもベゼルの外れにくい構造に、シリコン製ヒゲゼンマイによる高い耐磁性、そして硬化処理を施した外装といった、今のパイロットウォッチに求められる条件を過不足なく盛り込んでいる。あえて硬化処理した外装を採用したのは、狭いコックピット内では、時計をぶつけてしまうためである。セラミックスケースを採用したIWCや、鍛造でケースを硬くしたブライトリングも同様の理由である。

航空機器が高度に進化した現在、もはやミリタリー向けのパイロットウォッチに大きな需要はない。しかしそのスタイルは今なお、パイロットウォッチの在り方を強く規定し続ける。

ダマスコ「DK10 B」
両方向回転ベゼルを備えた視認性に優れるシンプルなパイロットウォッチ。ダイアル上の“Si”の文字が示すように、ヒゲゼンマイと脱進機にシリコン素材が採用され、耐磁性を高めている。ケースはダマスコが特許を取得した硬化ステンレススティール製。自動巻き(Cal.A35-1)。24石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約52時間。SSケース(直径42mm、厚さ14.2mm)。100m防水。(問)ブレインズ Tel.03-3510-7711

ロレックスの人気コレクション、「コスモグラフ デイトナ」を紹介。

ロレックス「コスモグラフ デイトナ」にはどんな種類があるの?ケース素材やダイアル、ブレスレットなど、豊富なバリエーションを展開するデイトナの魅力に触れてみよう。

ロレックス「コスモグラフ デイトナ」とは?
スーパーコピー時計 代金引換を激安魅力的なコレクションが多くそろうロレックスの中でも、特に高い人気を誇るのが「オイスターパーペチュアル コスモグラフ デイトナ」である。そのルーツは、1963年に誕生した、ベゼルにタキメータースケールを配した手巻きクロノグラフ。ロレックスがデイトナ・インターナショナル・スピードウェイの公式タイムキーパーとなったことで、デイトナという名前が与えられた。過酷なモータースポーツに耐えうる機能性と堅牢性を武器に、多くのドライバーに愛用されてきた逸話は、時計愛好家に憧れを抱かせた。

1963年に発表された初期のデイトナ。バルジュー製の手巻きクロノグラフムーブメントが搭載された。
実用性を追求するロレックスらしく、デイトナは誕生以降も着々と進化を重ねる。クラシカルなポンプ型のプッシャーをねじ込み式とすることで、高い防水性を獲得。1988年には、ゼニスのエル・プリメロをベースとした自動巻きムーブメントを搭載し、その後2000年には自社製クロノグラフムーブメントの搭載に成功するなど、スペックのブラッシュアップに精力的に取り組んできた。

そして誕生から60周年を迎えた2023年、基本的なデザインコードを前作から踏襲しつつ、外装からムーブメントまで全面的なアップデートを施した新たなデイトナが登場。しばしば“最新が最高”と言われるロレックスらしい、熟成した姿を見せたのだ。

2023年、刷新されたコレクションとともに発表された、デイトナの新しいムーブメントCal.4131。なお、プラチナ製モデルのみ、シースルーバックが採用されることとなった。

「コスモグラフ デイトナ」の種類
2023年にリニューアルを遂げた現行のデイトナを基に、その種類を紹介していこう。デイトナには、ケース素材からダイアルデザイン、ブレスレットの仕様まで、多くのバリエーションが存在する。3つのインダイアルを備えたスポーティーなクロノグラフというベースを共有しながらも、それぞれに個性の宿った豊富なラインナップは、デイトナの魅力のひとつでもある。

SSモデル
耐蝕性に優れた904Lスティール製ケースを採用したモデル。ブラックまたはホワイトダイアルに赤字の“DAYTONA”がアクセントを添える。ダイアルに立体感をもたらしているのは、文字盤と反転するようなカラーを備えたインダイアルだ。全体を引き締めるブラックのセラクロム製ベゼルにはタキメータースケールが刻まれ、レーシングクロノグラフとしての出自を物語る。プッシャーにはスクリュー式のロックが備わっており、高い防水性を確保するとともに、誤作動を防いでいる。

ムーブメントは、自社製の自動巻きクロノグラフであるCal.4131を搭載。耐磁性に優れたブルー パラクロム・ヘアスプリングや耐衝撃性を高めるパラフレックス ショック・アブソーバを備え、日差-2秒から+2秒の高精度を誇る。

ロレックス「オイスターパーペチュアル コスモグラフ デイトナ」Ref.126500LN
オイスタースチールを採用した現行のデイトナ。ブラックが精悍な印象をもたらす1本だ。自動巻き(Cal.4131)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40mm)。100m防水。

ロレゾールモデル
堅牢性とラグジュアリー感を両立させるロレゾール。ベゼルやリュウズ、プッシャーなどに18Kゴールドを採用している。ダイアルは、ブラック、ゴールド、ホワイト、ブライトブラックのバリエーションが存在し、ブライトブラックダイアルには、ダイヤモンドインデックスがセットされている。

今回紹介するブラックダイアルは、インダイアルにゴールドカラーのリングを配することで、ケースと調和したカラーリングに仕上げている。12時位置に輝くオイスターマークや砲弾型のインデックス、針は、ロレックスの他のモデルと同様に18Kゴールド製だ。

中央に18Kゴールドのリンクを組み合わせたブレスレットは、3連仕様のオイスターブレスレットだ。不意な脱落を防ぐダブルロックのバックルを採用し、約5mmの微調整を可能とするイージーリンクが備わっている。

ロレックス「オイスターパーペチュアル コスモグラフ デイトナ」Ref.126503
1933年に正式に商標登録された“ロレゾール”。オイスタースチールの堅牢性とゴールドの気品を兼ね備えた、ロレックスを象徴するカラーリングが魅力。自動巻き(Cal.4131)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。SS×18KYGケース(直径40mm)。100m防水。

18KYGモデル
18Kイエローゴールド製ケースをまとった、気品あふれるモデル。ブラックのセラクロム製ベゼルには、PVD加工によって実現したプラチナの薄膜でコーティングされたタキメータースケールが配されている。掲載モデルは2025年に発表された、ラッカーによるターコイズブルーが特徴的な1本だ。スネイル仕上げが施されたブラックの3つのインダイアルが、文字盤に奥行きを与えている。

ベルトは、メタルブレードをエラストマーでコーティングした、オイスターフレックスブレスレットを採用。しなやかな装着感をかなえてくれる。ダブルロック仕様のバックルには、微調整を可能とするグライドロック エクステンションシステムが搭載されている。

オイスターフレックスブレスレット仕様のRef.126518LNの他、18Kイエローゴールド製のオイスターブレスレットを装着したRef.126508も存在する。ベゼルやインデックスにダイヤモンドをセットしたモデルなど、より煌びやかなニーズに応えるラインナップも用意されている。

ロレックス「オイスターパーペチュアル コスモグラフ デイトナ」Ref.126518LN
爽やかなターコイズブルーのダイアルと18Kイエローゴールド製ケースを組み合わせた魅惑のモデル。オイスターフレックスブレスレットが、スポーティーな印象をもたらす。自動巻き(Cal.4131)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KYGケース(直径40mm)。100m防水。

18Kエバーローズゴールドモデル
18Kエバーローズゴールドは、2005年に開発されたロレックス独自のゴールド合金だ。Ref.126505では、ケースとブレスレットの全体に18Kエバーローズゴールドを採用。変色しにくく柔らかな色味は、18Kイエローゴールドとは一味違った上品さを見せる。

ここで紹介するのは、チョコレートダイアルにブラックのインダイアルを組み合わせたモデルだ。ケースと調和するダイアルのカラーなど、統一感のあるデザインとなっている。

本作の他、ブライトブラックダイアルやメテオライトダイアル、ベゼルやラグ、インデックスにダイヤモンドをあしらったモデルも存在する。セラクロムベゼルとオイスターフレックスブレスレットを装着したモデルは、Ref.126515LNとしてラインナップされる。

ロレックス「オイスターパーペチュアル コスモグラフ デイトナ」Ref.126505
ロレックス独自のゴールド合金である18Kエバーローズゴールド製のケースを採用したモデル。豊富なダイアルバリエーションが存在することも魅力だ。自動巻き(Cal.4131)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。18Kエバーローズゴールドケース(直径40mm)。100m防水。

18KWGモデル
18KホワイトゴールドケースをまとったRef.126589RBR。ベゼルに36個、インデックスに8個の煌びやかなダイヤモンドがセットされた、高貴な雰囲気が漂うモデルだ。虹色に輝くダイアルはマザー・オブ・パール製。全体をホワイト、インダイアルをブラックとすることでメリハリを利かせている。

18Kホワイトゴールドモデルにも、多くのバリエーションが存在する。ブラックのセラクロムベゼルを装着したモデルは、一見してステンレススティールケースモデルのようにも見えるが、オイスターフレックスブレスレットや個性的なダイアルで差別化することが可能だ。オイスターブレスレット仕様のモデルはRef.126509。また、双方のブレスレットには互換性がない。

ロレックス「オイスターパーペチュアル コスモグラフ デイトナ」Ref.126589RBR
マザー・オブ・パールダイアルとダイヤモンドベゼルを組み合わせた、華やかさの際立ったモデル。オイスターフレックスブレスレットが仄かにスポーティーさを演出する。自動巻き(Cal.4131)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KWGケース(直径40mm)。100m防水。

プラチナモデル
ロレックスが「最も崇高な金属」と呼ぶプラチナを使用したモデル。ダイアルを爽やかに彩るアイスブルーは、同社がプラチナケースモデルにしか採用しない特別なカラーである。インダイアルのリングとセラクロムベゼルに用いられたチェスナットブラウンが、見た目を軽やかに仕上げている。

ロレックススーパーコピー時計 代金引換を激安また、デイトナではプラチナケースモデルのみがシースルーバックを採用していることも抑えておきたい。内部に搭載されたCal.4131のローターやレバーの動き、ストライプ装飾が施されたブリッジなど、その隅々までをたっぷりと鑑賞することが可能だ。

インデックスにバゲットカットダイヤモンドをセットしたバリエーションもラインナップされる。より華やかなモデルが好みの場合は、こちらを選択すると良いだろう。

ロレックス「オイスターパーペチュアル コスモグラフ デイトナ」Ref.126506
アイスブルーダイアルが眩しいプラチナケースモデル。シースルーバックからは、ムーブメントを鑑賞することが可能だ。自動巻き(Cal.4131)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。Ptケース(直径40mm)。100m防水。

ショパール 昨年はXPSが登場したが、今年はXP TTが登場。

アルパイン イーグルコレクションにL.U.Cムーブメントを採用する動きが止まらない。それはブレスレット一体型スポーツウォッチの分野で真に超薄型の競争相手を作り出そうとしているかのようだ。昨年はサーモンダイヤルのXPSが登場したが、今年はダイヤル(あるいはそれがない)だけでなく外装素材も新しくなった。


人気のロレックス スーパーコピー 代引きそれではご紹介しよう。XP TTである。XPは超薄型、TTはテクニカルとチタンを意味する頭文字である。この新しいアルパイン イーグル(AE)は、多くの人に愛されているモダンなデザインにわずか8mmの厚さのバリエーションを追加し、さらにはチタンを採用することで大幅に軽量化された。

特にXPSをご存じの方なら理解できると思うが、この時計はどこから見てもアルパイン イーグルそのものだ。異なるのは、もちろん新しい外装金属素材とプロポーションだ。ケースの側面とベゼルは、より広いケース開口部を作るために切り落とされている。そしてダイヤルにはフローティングインデックスが配され、内部にはL.U.C Cal.96.17-Sが搭載されている。


ショパールはこれをスケルトンともオープンワークとも呼んでいない。実際、ショパールは特定の呼び名を与えているわけではないので、私の独断と偏見で、とりあえずオープンワークと呼ぶことにする。どう呼ぶかはともかく、全体的な外観に完璧にマッチしていると思わせるほどチタンを巧みに利用したユニークなモデルに仕上がっている。


この時計は、ルーセントスティール製のフォールディングバックルが特徴で、まもなくすべてのアルパイン イーグルモデルにも採用される予定だ。クラスプにはセーフティプッシャーが装備され、これは手首から時計を簡単に取り外すことができるものだ。なお本作は限定モデルではなく、定番コレクションに加わる予定だ。

我々の考え
ジュネーブ郊外にあるショパールのマニュファクチュールで、Watches & Wondersに先駆けてこの時計を見る機会を得た。私が見たのはスティール製のプロトモデルで、私にとっては、これまで愛して止まないオリジナルのアルパイン イーグルによく似ていると感じた。実際、私はブルーダイヤルとグリーンダイヤル両方のアルパイン イーグルとかなりの時間を過ごしたが、それぞれの時計を返品するときは別れが辛くて大変だった。


つまり、AEには私の心に訴えかける何かがあるということだ。トニーが昨年執筆したように、私もサーモンダイヤルのXPSに魅了され、その薄さに感動した。8mmケースとチタンのコンビネーションを体験してみたかったが、このXP TTも例外ではない。

幸運なことに、私は文字どおりジュネーブに滞在中なので、今週のどこかでショパールを訪れる予定だ。私にとってこの時計は、スケルトナイズやチタンなど素材の扱い方をマスターした、オーデマ ピゲのようなブランドと競争せざるを得ない、ブランドの核となる成功や功績を表したものだ。
 しかしXP TTに関して言えば、70年代にインスパイアされた時計が初めてモダンな美学を完全に取り入れたということだろう。そして私の目には、アルパイン イーグルにモダンな雰囲気がよく似合うということだ。

基本情報
ブランド: ショパール(Chopard)
モデル名: アルパイン イーグル 41 XP TT(Alpine Eagle 41 XP TT)
型番: 298630-3001

直径: 41mm
厚さ: 8.03 mm
厚さ: グレード5チタン
文字盤: オープンワーク
夜光塗料: あり
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ステンレススティールブレスレット、フォールディングクラスプ

ムーブメント情報
キャリバー: L.U.C 96.17-S1
機能: 時・分
直径: 27.4mm
厚さ: 3.3mm
パワーリザーブ: 約65時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 28,800振動/時
石数: 29

価格 & 発売時期
価格: 392万7000円(税込)
発売時期: 発売中

モナコ・レジェンド・グループ 2024年春のオークションで注目すべきトップロット、

春のオークションシーズン開幕のため、我々はモナコに戻ってきた。実際にそれらを手に取ってみることほど、注目すべきロットを感じ取るいい方法はほかにあるだろうか?

先日、今シーズンのモナコ・レジェンド・グループのカバーロットについて記事を書いた。ひとつはクルマ業界の伝説的人物ヘンリー・シーグレーブ(Henry Segrave)と、航空界のアイコンであるアメリア・イアハート(Amelia Earhart)両方の出自を持つ、パテックのワンプッシュスプリットセコンドクロノグラフについてだ。この時計は実物を見るのが楽しみだった。あのふたりのレジェンドが身につけていたものを自分が身につけていると思うと、鳥肌が立った。もうひとつは12本が製造されたと考えられているロレックスのRef.4113で、存在が8本しか知られておらず、過去の結果と比べると見積もり幅は大きいが、その数字(現在は250万ユーロから500万ユーロ、日本円で約3625万~7250万円に引き下げられている)をクリアすることは間違いない。Ref.4113は今週初めの記事で歴史を取り上げた。しかしほかのカタログも奥が深い。ほかにも276のロットがあり、注目すべきものをいくつかピックアップした。モナコ・レジェンド・グループ史上、強力なオークションになる可能性があるのでお楽しみに。


今回もロレックス スーパーコピー優良サイト中心のオークションだが、そのほとんどはいつものものではない。

トップロットのひとつは間違いなく、オリジナルボックスが付属しているトロピカルイエローゴールドのロレックス Ref.6062だ。最後に見られたのは2006年5月開催の“The Mondani Collection of Rolex Wristwatches(ロレックスウォッチ・モンダニ・コレクション)”オークションで、16万4000スイスフラン(当時の相場で約1435万円)で落札された。時代は変わり、いまでは60万ユーロから120万ユーロ(日本円で約8700万~1億7400万円)と見積もられている。ケースと文字盤はどちらもとても魅力的なパティーナを持つ。もうひとつの有名な、ムーンフェイズ付きヴィンテージロレックスはRef.8171の“パデローン”で、モナコにもボックス、書類、小冊子付きのYGの個体がある。8171について詳しく知りたい方は、HODINKEE Magazine Vol.9のベン(・クライマー)の記事を読むことをおすすめする。スターン・フレール社(Stern Frères)社製の文字盤と非防水のスナップバックケースを備えた、最後の8171の1本である。

忘れてはならないのは、現存するロレックスの時計のなかで最も珍しく、めったに市場に出回らないもののひとつ、Ref.3346 セントグラフである。これまでに市場に出たのはわずか9例だけである。写真で見ただけでは、これをどう評価していいのか分からなかった。非常に小さくつくられており、大きなベゼルのためにダイヤルはさらに小さくなっているのだが、ほかでは見られない独特の外観を持つ。オークションの最後を飾るのは、“3、4例しか知られていない”、滑らかなベゼルを持つプラチナ製デイトジャスト Ref.6304で、唯一のセルピコ・イ・ライノ(ダイヤルとケースにサインあり)モデルである。エスティメートは50万ユーロから100万ユーロ(日本円で約7250万~1億4500万円)で、過去のデイトジャストの記録(3年前にモナコ・レジェンドが設定したレッドジャスパーダイヤルのホワイトゴールド製Ref.1601が樹立)を容易に更新するだろう。

このオークションには、フランス人アーティストのアルマン(Arman)が所有したいたモバード ポリプランのような無名のものから、主要なオークションでは定番となっている中東の王族が委託したものまで、出自に重点を置いた時計が多数含まれている。YG製でハンジャルが刻印されたパテック Ref.3700(ロット147)も50万ユーロから100万ユーロ(日本円で約7250万~1億4500万円)と高額な見積もりだが、いくつかのロットを過ぎると、マスカットの風景をクロワゾネエナメルで描いたハンジャル印のパテック ドームクロック(クロワゾネモデルで18万ユーロから36万ユーロ、日本円で約2610万~5220万円の推定)といった、もっと変わったものが出てくる。また、キューバの元外務大臣兼首相であったゴンサロ・グエル(Gonzalo Güell)が所有していた、ベークライトベゼルの“赤い文字”を持つロレックス Ref.6542(私が最も好きなリファレンスのひとつ)もある。同僚のトニー・トライナは、私が頻繁にモナコに行くので“モナコ”にふさわしい時計が必要だと指摘してくれた。彼は私にプレゼントとして、ダイヤモンドがセットされたベゼルとダイヤル、美しい赤いハンジャル印、ジュビリーブレスレットが特徴のプラチナ製 Ref.1804 デイデイトを選んでくれた。ありがとうトニー。次のオークションは譲ろう。MLG(モナコ・レジェンド・グループ)のトロピカルなヴァシュロン 4072が数ドルで手に入るなら、それも君にプレゼントする。

それはそれでいいのだが、私はもっと予算を重視しているため、いくつかの手頃な購入候補に目を向けている。初期の特大サイズのエナメルダイヤルクロノグラフは、ちょっとした好奇心を満たすには楽しい時計だといつも思っていた。ロット154であるオメガのYG製ワンプッシュボタンクロノグラフはまさにその条件にぴったりで、サイズは45mm、裏蓋にはヒンジが付いている。そして、ちょっとこっそりと自分用にふたつのクールな時計を隠そうとすることもできるが、私はおそらくピンクゴールドのエベラール スカフォダット(5000ユーロから1万ユーロ、日本円で約72万5000~145万円)と、同じくPGのユニバーサル トリコンパックス(リザーブなしで3000ユーロから6000ユーロ、日本円で約43万5000~87万円)のためにパドルを上げるだろう。正直なところ、これらがレーダーの下をくぐっていくことはないだろうと思う。最近では、入札者から隠れるものは何もない。

ユニバーサルといえば、私の好きな時計ベスト5のひとつとして紹介した、軍発行のA.カイレッリ 24時間スプリットセコンドクロノグラフを取り上げないわけにはいかない。これは12時位置の文字盤に少し汚れがあるが、オリジナルオーナーの家族から送られてきたもので、軍の出自を裏付ける書類とともに提供されるため、その点は十分に補われている。時計には、元の所有者の写真、彼の軍関係のファイル、彼が飛行士として任務についていたときのカフスボタンが付属する。エスティメートは2万5000ユーロから5万ユーロ(日本円で約362万5000~725万円)だが、いくつかのディーラーから聞いたところによると、出自不明の純オリジナル品が最近18万ユーロ(日本円で約2610万円)で落札されたとの報告がある(ただし領収書は見ていない)。

モナコは、最近の小さめでファッション性の高い時計のトレンドを追跡するのに適した場である。今回のオークションには、ブランド150周年にふさわしいピアジェの興味深い作品がたくさん出品されているのだ。MLG時計部門のダビデ・パルメジャーニ(Davide Parmegiani)会長は、ピアジェが60年代と70年代に行ったことは、カルティエが20年代~30年代に行ったことと同じだと示唆している。オニキスベゼルがついたWG製のスモールスクエアレディースウォッチのロット49と、ラピスダイヤルが魅力的なロット123は、数件の入札を獲得するべく低い見積もりが設定されており、かなりいい結果を出す可能性が高い。

ピアジェが注目される一方で、もうひとつユニークかつ先進的なデザインを持つ時計がある。それは伝説のジルベール・アルベール(Gilbert Albert)によってつくられたバークフィニッシュの小さなパテックである。この奇妙な形のカーブをした三角形の時計、Ref.3270は、まるで寄木細工のフローリングが敷き詰められたようで、2003年にアンティコルムで1万1500スイスフラン(当時の相場で約92万円)で販売されたのが最後だった。今回のエスティメートはそれほど高くなく、1万5000ユーロから3万ユーロ(日本円で約217万5000円~435万円)である。このRef.3270の最もクールな点は、ここにあるように12時位置にリューズを配した横向きのストラップ、3時位置にリューズを配した縦向きの一体型ブレスレット、そして(最もレアと思われる)ブレスレットの横向きレイアウトがあることだ。

もしあなたが、私がオークションプレビューに参加して、懐中時計のひとつやふたつも見ずにその場を去ると思っていたなら、まだ私のことをよくわかっていないようだ。手短に説明しよう。パテックのRef.605 HUのワールドタイム懐中時計はいつ見ても楽しいが、特に紹介したいのはヴァシュロンの懐中時計だ。2日目に出品されたのは、通常パテックのオークションで見ることが多い、パーペチュアルカレンダーのミニッツリピーター・スプリットセコンド・クロノグラフ懐中時計だ。実物を見ると、ブレゲ数字とヴァシュロンのサインが6時位置のアウタートラックの下の低い位置に配され、チャイムも澄んでいて、この時代の時計製造の完璧な例のように感じられた。推定価格10万ユーロから20万ユーロ(日本円で約1450万~2900万円)のこの時計には数人の潜在的な入札者がおり、入札がどう進むか見物である。


モナコ・レジェンド・グループの春の“エクスクルーシブ・タイムピーシズ(Exclusive Timepieces)”オークションは、4月20日(土)の午後2時30分からと、4月21日(日)の午前10時30分からの2回のセッションに分けて開催される(ともに中央ヨーロッパ時間)。

誕生日という記念すべき日に新しい時計を手に入れなかった理由

40歳より50歳がいまは境目と言われるが、10年前より髪の量は減り、痛みが増えたものの、少なくともある面では同意せざるを得ない。40歳の誕生日に、その記念すべき瞬間を祝うために時計をもらった。それはロレックス サブマリーナー(デイトなしのRef.14060Mだ)で、当時の私の時計に対する憧れと予算の限界を超える存在であった。そのちょうど1年前に、HODINKEEという風変わりな時計ブログの執筆を始めたばかりで、そこには神秘的で儚く、そして収集可能な世界が私の前に広がっていた。


ウブロスーパーコピー 代金引換を激安それ以来、多くの時計が私の手首を飾った。自分のものもあれば、このブログやほかのメディアのレビュー用に借りたものもある。50歳の誕生日が近づくにつれ、半世紀過ごした人生を祝うためにどの時計を手に入れるべきかを考える時間が不健康なほど増えてきた。その結果、私はいまのままで十分だという考えに至った。40歳の時に手に入れたあの時計こそ、50歳の時にも身につけたい時計なのだ。


妻と私は、いまは無くなってしまったショッピングモールの宝石店でロレックスを購入し(クレジットで!)、その裏蓋には私のイニシャルと日付を刻印した。40代の最初の数年間はいつもそれを身につけていた。その時計が持つ個人的な重要性から、できるだけ多くの人生経験をともにしようと決意したのだ。レーニア山の登頂、ニュージーランドのミルフォード・トラックのハイキング、ロレックス・ビッグボート・シリーズでのレースボートのハリヤードジャンプ、そして沈没船HMSハーミーズに潜ったときも、この時計を腕に巻いていた。地球の果てまで私とともに旅し、真に私自身の一部となり、その結果かなりの傷がついた。

2013年、レーニア山の頂上から下山中の様子。


あるレガッタの際、ベゼルがワイヤーマストに引っかかりサンフランシスコ湾の深淵に消えたかと思われたが、後にクルーメイトが見つけてくれた。そのときクリックスプリング(ベゼルを回転させる際にカチカチと音がなるバネ)がないままベゼルを元に戻した。またレーニア山の頂上からグリサーディング(雪の斜面を滑り降りること)していると、折りたたみ式クラスプがアイスピッケルに引っかかって開いてしまい、手袋の上でゆるくぶら下がる状態になった。私は第2次世界大戦時の航空母艦の沈船まで170ft(約51m)のダイビングをした際、減圧停止時間を計るため、いまでは双方向に回るベゼルを使った。その時計は10年間で1度だけ整備に出し、昨年ようやくロレックスに送り、必要なメンテナンスを受けさせた。また時計を送る前にベゼルは外して、サービスセンターにケースを磨かないよう指示した。ケースの側面には冒険の軌跡として立派な傷が残っていたからだ。

ベゼルは、2014年のロレックス・ビッグボート・シリーズでハリヤードジャンプをした際に犠牲になった。


数年後、私はこの時計をあまり身につけなくなった。いわゆる“七年目の浮気”だ。ほかの時計が登場したことで古いサブが少し退屈に感じられるようになった。ドクサの独特な魅力、ブレモンの現代的なダイナミズム、そしてブレイトリングやグランドセイコーが私の心を掴んだのだ。さらには価格が高騰する前に、ヴィンテージロレックスにまで手を出した。いまでは、不本意ながらも“コレクション”と呼ばざるを得ないほどの時計がある。そしてこれからも増えたり減ったりするのは間違いない。ただ日々時計に触れているため、飽きていないと言えば嘘になる。これは時計について書くことを職業にしていること、そして何百もの時計を身につけたことが原因だ。時計を狂ったように売買し、収集していた最初のころから時計の購入は減ってきている。新しい時計を手に入れるたびに、17歳の時に初めて手に入れたセイコー、36歳の初めての高級時計、そして40歳で手に入れたロレックスの時に感じたあの高揚感を求めていたが、その感覚は2度と訪れなかったことに気づいたのだ。


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誤解しないでほしいが、私は不満を言っているわけではない。単に時計というものが、憧れて収集する対象ではなく、新しい経験を得るための手段や過去の経験の記念品へと変わったのだ。素晴らしい時計をショーで、他人の手首で、またはInstagramで遠くから眺めるだけでも十分で、自分のものにするために画策する必要はないと学んだ。


その一例として、40代も半ばを過ぎたころ、私は妻に50歳になったらA.ランゲ&ゾーネが欲しいと言ったことがある。グラスヒュッテを数回訪れ、そのブランドの理念に惚れ込み、50歳にふさわしい憧れの時計だと思ったのだ。しかし途中で、もしランゲを所有したら決してそれを身につけないだろうということに気づいた。40歳の誕生日に贈られた時計に対する扱いを考えると、手作りで防水性のあるドイツ製時計は私が60歳になるまで持たないだろうと思ったのだ。


かつての40歳は中年の危機の年齢と言われ、スポーツカーを買い、不倫をし、キャリアを変える時期とされていた。しかし私の40代は、決して危機と呼べるものではなかったが、非常に重要な10年間となった。会社員からフリーランスへの飛躍を遂げ、世界をより広く見て、新しい技術を学び、小説を書き始め、古いランドローバーを購入した。遅咲きと言われようが、この10年間でようやく自分自身に完璧に自信を持てるようになった。ある意味あのロレックスはそれを象徴していたのだ。説明しよう。

2017年、沈没船HMSハーミーズにてタイミングを計っている姿。


私の出身地では、ロレックスを着用している人を見たことがなかった。というのも沿岸地域やヨーロッパの多くの人々は、父親や手本となる人物が古いサブマリーナーやデイトジャストをつけているのを見て育ったが、アメリカ中西部だとロレックスは仰々しく、非実用的で気取っていると見なされていた。だからニューヨーク、ジュネーブなど、遠く離れた地域でロレックスとともに時間を過ごしても、故郷に戻ってそれをつけていると、他人に対してではなく少なくとも自分自身に対して何か説明が必要だと感じた。


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そのためロレックスについて、そして時計全般について、自分が何を好きなのかを見直さざるを得なかった。そしてそれは、文字盤に書かれた名前やそれに関連する名声とはまったく関係がなかった。私はそれにはいつも違和感を感じていた。私が引かれたのは、戦場や探検で使用された歴史であり、冒険好きな人が直面するあらゆる事態に対する信頼性だった。これを聞いてくれる人には、対面でも文章でも説明するのが楽しかった。この手首にある時計? それは山にも登り、海にも潜った。クルマがなくなっても、私の老いた体が尽きる瞬間もともにあるだろう。ブランドはどうでもいい。カシオのダイバーズウォッチでも、オリスのクロノグラフでも、この10年もののロレックスでも構わない。Instagramのリストショットは忘れよう。時計をつけてクールなことをしている写真を見せてくれ。それが私が共感する#fomo(見逃すことへの恐れ)だ。

2019年、ジャマイカのゴールデンアイにて。


50歳が近づくにつれ、私はその特別な時計が何であるべきか考えてきた。プロプロフ? 私らしいね。ランゲ? 長年の夢だ。デイトナは? またロレックスか! パテック? 相続する人がいない50歳の誕生日にふさわしい時計だ。


しかし現実を直視しよう。50歳の時計は、私が40歳で買ったものに匹敵するだろうか? いや、時計のせいでもないし、私の最高の冒険が終わりを告げたわけでもない。だがいまの私にとって時計は違う意味を持っており、新しい時計を手にするよりも経験を積みたいと思っている。私の50歳の誕生日は、10年前のサブマリーナーを腕につけて深海に潜っていることだろう。

オリスを愛する熱心なコレクターや時計愛好家にとって、魅力的なポイントをおさえた改良が加えられている。

非常に魅力的な価格の本格的なダイバーズウォッチを探しているとき、必ず話題に上るのがオリス アクイスだ。絶えずファンを生み出し(まさに熱狂的なファンと言えるだろう)、さまざまなバリエーションを展開しているこのモデルに、今日、リデザインされたクロノグラフが加わった。Geneva Watch Days 2024に向けて登場したこのオリス アクイス クロノグラフは、オリスを愛する熱心なコレクターや時計愛好家にとって、魅力的なポイントをおさえた改良が加えられている。

ダイバーズ65コレクションがヴィンテージ風の美学で人気を博している一方、アクイスラインは常にオリスのモダンなツールウォッチとしての役割を果たしてきた。しかし、最近のアクイスにおけるオリスの本当の魅力はその意匠にある。2024年、時計愛好家はもはや巨大なダイバーズウォッチを求めなくても、十分にモダンな感覚を味わうことができる。その鍵は、手首での存在感とつけ心地のバランスを見つけることだ。オリス スーパーコピー代引き専門店は今年4月に発表したアクイス デイトのアップデートで、このバランスを見事に実現。そして今日発表されたアクイス クロノグラフにも同じ手法が生かされていることが分かる。

今回の主な特徴は、ケースサイズが43.5mmの直径と16.2mmの厚さに縮小されたことである。これはしっかりとした存在感を持ちながらも、快適に着用できる絶妙なバランスを目指したものだ。45.5mm径、18.5mm厚と比較するとその違いは明らかだ。新しいアクイス クロノグラフは、2019年のブルーホエールLEのデザインを踏襲し、カタログの中核に“スマイリーフェイス”のインダイヤルレイアウト(3・6・9時位置)を取り入れている。アクイス デイトの改良と同様に、ケースとベゼルは見た目に軽くなるよう微調整され、ブレスレットもわずかにテーパーがかかっている。ケースサイズがやや小さくなったこととわずかなケースの調整により、ラグからラグまでのサイズは54mmから51mmへと縮小された。逆回転防止ダイバーズベゼルにはセラミックインサートが使用され、アクイスとして当然ながら300mの防水性能を備えている。

内部にはオリスCal.771(セリタSW510がベース)が搭載されており、これは2019年の限定モデルや前世代のアクイス クロノグラフと同じキャリバーである。ただし、今回はパワーリザーブが約48時間から約62時間に延長されている。日付表示はグラデーションブルーのダイヤルに近いトーンで、6時位置に控えめに配置されている。


新しいオリス アクイス クロノグラフは、現在販売中。限定モデルではなく、価格は74万8000円(税込)である。

我々の考え
ここまでの記事では以前のバージョンに言及してきたが、アクイス クロノグラフが登場するのは数年ぶりであることを強調する価値がある。ブルーホエールLEは今回のモデルと似たダイヤルを備えていたが(ただし4時30分位置に日付窓があった)、このモデルは3本セットのうちのひとつとして200本限定で販売されたものだった。それより前の旧作、“スタンダードな”アクイス クロノグラフのインダイヤルは12時、6時、9時位置に配置されていた。いずれのモデルも先述した大型ケースに収められており、アクイス クロノグラフの数年にわたる沈黙が今回の新作リリースを一層興味深いものにしている。


オリスがこのモデルを再び投入したのは賢明な判断であり、特に最近のアクイスコレクション全体に施されたケースやブレスレットの変更を考慮すれば、その意図がよく分かる。新しいアクイス クロノグラフは、最新のアクイス デイトモデルに心引かれるオリスファンにぴったりの位置付けで、ダイバーズ65 クロノグラフと対をなす美しさを備えている。


基本情報
ブランド: オリス(Oris)
モデル名: アクイス クロノグラフ(Aquis Chronograph)
型番: 01 771 7793 4155-07 8 23 01PEB

直径: 43.5mm
厚さ: 16.2mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: グラデーションブルー
インデックス: アプライド
夜光: インデックスと針にホワイトのスーパールミノバ
防水性能: 300m
ストラップ/ブレスレット: オリス特許のセキュリティフォールディングクラスプを備えたマルチピースSSブレスレット、微調整とエクステンション機能付き

ムーブメント情報
キャリバー: オリス771
機能: 時・分・スモールセコンド、ファインタイムチューニング、秒針停止機能、日付表示、クロノグラフ(30分計、12時間計)
直径: 30mm
厚さ: 13.25mm
パワーリザーブ: 約62時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 27

価格 & 発売時期
価格: 74万8000円(税込)
発売時期: 発売中
限定: なし

ブレゲの第4世代のタイプXXに登場

約1年前、ブレゲは同社のパイロットウォッチコレクションの第4世代となるタイプXXを発表しました。それぞれかつての民生用と軍用モデルからインスピレーションを得た新しいタイプXXとタイプ20です。今回、ブレゲは新世代タイプXXの3作目となる18Kローズゴールドケースを採用したRef.2067を発表しました。

2023年に登場したそれぞれ当時の軍用モデルをベースとしたタイプ20と民間モデルをベースとしたタイプXX。
ブレゲ スーパーコピー 代引き激安新作モデルについて詳しく見る前にタイプXXをご存知ない方のために少し解説をしておきましょう。1950年代、フランス空軍はパイロットのためのクロノグラフウォッチを必要としていました。高負荷がかかる空中ミッション中に、飛行時間や任務の経過時間を計測するだけでなく、残燃料の計算や方位の把握にも欠かせない計時装置として、腕時計はパイロットにとって必須の装備でした。操縦桿を握りながらも手軽に確認できる、手首に装着する形式であることが特に重要だったのです。

 フランス国防省は空軍の腕時計のために必要な要件・スペックをまとめて計画書を作りました。それがタイプXXです。その仕様には、夜光塗料が塗布された針と数字インデックスを備えるブラックダイヤル、正確なクロノグラフ、フライバック機能、両方向回転ベゼルなどが含まれていました。フランス空軍が1952年に入札を行った際にブレゲはタイプ20の名称で提出し、1953年に正式採用されることとなります。のちに消費者市場向けの製造も許可され、民生用はタイプXX、空軍向けはアラビア数字の20がそのまま使われて区別されました。

左から昨年登場したスティールケースのタイプXX Ref,2067と18Kローズゴールドケースを採用した2024年新作モデル。
 今回ご紹介するのは、18Kローズゴールド製ケースを採用したブレゲの新作、タイプXX クロノグラフ Ref.2067です。昨年発表されたスティールケース仕様の民生用タイプXXをベースに、ケースサイズは42mm×14.1mmと基本スペックは踏襲しつつ、特に美的なアップデートが施されています。

 「パイロット向けのツールウォッチにゴールドケース?」と不思議に思う方もいるかもしれませんが、実はブレゲがゴールドケースのタイプXXを発表するのはこれが初めてではありません。シリーズの過去の世代にもゴールドモデルが存在し、1950年代にはわずか3本が製造されました。そのうちの1本である1955年製のタイプXX Ref.1780は、現在パリのブレゲミュージアムに収蔵されています。

1955年のタイプXX Ref.1780(Photo Courtesy: Breguet)。
 上のタイプXX Ref.1780のベゼル部分の数字をよく見てみるとベゼルに刻印されたアワーカウンターの数字がブルーに着色されているのがわかると思いますが、新作のタイプXX クロノグラフ Ref.2067でもブルーが採用されています。18Kローズゴールド製ケースにサンレイ仕上げのブルーダイヤルと同じくゴールド製ベゼルにはブルーのセラミックインサートが装着されています。ブレゲでセラミック製のベゼルが採用されるのはこれが初めてです。

 深みのあるブルーのダイヤル上には同心円状に溝が刻まれた3つのサブレジスターがあり、ブレゲのロゴ、アワーマーカーそして針もすべてローズゴールド製です。日付表示窓は4時半位置に控えめに配置されており、ディスクもブルーに統一されているため文字盤のバランスが崩れないように配慮されています。針とインデックスには夜光塗料が塗布されており暗所での視認性も十分です。

 内部には、ブレゲが4年の開発期間を経て2023年に初めて発表した自社製自動巻ムーブメントであるCal.728が搭載されています。フライバック機能を備えており、クロノグラフの素早いリセットと再スタートが可能です。また、垂直クラッチを採用しているため、クロノグラフ操作時に針ブレが起こることもありません。パワーリザーブは60時間です。さらに、スネイル仕上げ、面取り、ペルラージュなどの装飾や、飛行機の翼を模したブラックゴールドのローター、ブラックコーティングが施されたコラムホイールなど、機能性だけでなく美しさにもこだわりが見られます。細部にまで配慮された装飾が、ムーブメントを一層際立たせています。

 本作には2種類のストラップが付属します。1本はブルーのアリゲーターストラップ、そしてもう1本はNATOストラップです。どちらも18Kローズゴールド製のピンバックルが付属します。スティールモデルでもあった工具を使わずに簡単にストラップを交換できるシステムも採用されています。価格は572万円(税込)です。
 

ファースト・インプレッション
昨年の新世代のタイプXXならびにタイプ20の発表のタイミングで、新しいサイズや素材を取り入れたモデルを展開していく予定であるということを伺っていましたが、このリリースは個人的にはサプライズでした。それはもちろん18Kローズゴールドケースではなく、セラミックベゼルが採用された部分です。ブレゲといえばクラシックでドレッシーな時計を得意とするブランドです。

 ブレゲといえば、クラシックでドレッシーな時計を得意とするブランドとして広く知られています。もちろん、ムーブメントにシリコン素材を採用するなど、機能面での現代的な革新がありながらも、大きなデザイン変更は控えめで外観はあくまで控えめでエレガントなスタイルを維持しているという印象が強いです。今回のセラミックベゼルの採用は、その外観に一気にモダンな雰囲気を加え、時計の印象を大きくアップデートしています。スティールモデルがオリジナルのタイプXXコレクションの伝統を忠実に受け継ぎながら進化したのに対し、この新作はよりモダンなウォッチとしての新たなメッセージを発しているように感じられます。

個人的には、この筆記体のブレゲロゴがアプライドのゴールドで表現されている点が非常にエレガントで、特に気に入っています。クラシカルな雰囲気と高級感が絶妙に調和していて、まさにブレゲらしい美しいディテールだと感じます。
 ブレゲは、10月にオメガで商品開発担当副社長を務めていたグレゴリー・キスリング氏を新たなブランドCEOに迎える予定です。キスリング氏は、以前カルティエにも在籍していた人物です。近年のオメガでの戦略的なコレクション展開に携わった彼の手腕が、今後ブレゲにどのような影響を与えるのか、非常に興味深いところです。

 近年、マリーンコレクションやタイプXXコレクションを通じて、よりスポーティな領域へ積極的に進出しているブレゲ。ここ1〜2年で一体化ブレスレットを備えた、いわゆるラグジュアリースポーツウォッチのトレンドがやや落ち着きを見せ、ドレスウォッチが再び注目を集めていると感じます。しかし、現代のライフスタイルにおいて、スポーティでカジュアルなファッションにマッチする時計への需要は依然として高いままです。新たにCEOに就任するグレゴリー・キスリング氏のリーダーシップにより、ブレゲのスポーティな路線がさらに強化され、今後も進化を遂げるのではないかと期待しています。


基本情報
ブランド: ブレゲ(Breguet)
モデル名: タイプXX(Type XX)
型番:2067RK/Y9/9WU

直径: 42mm
厚さ: 14.1mm
ケース素材: 18Kローズゴールド
文字盤色: ブルーのサンバースト
インデックス: アプライド
夜光: あり、針とインデックス
防水性能: 10気圧
ストラップ/ブレスレット: 18Kローズゴールドピンバックル付きのブルーアリゲーターストラップとブルーNATOストラップ

ムーブメント情報
キャリバー: Cal.728
機構: 時間(時、分、スモールセコンド)、フライバッククロノグラフ、日付表示、スモールセコンド、15分積算計、12時間積算計
パワーリザーブ: 60時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 3万6000振動/時
石数: 39
クロノメーター認定: なし

価格 & 発売時期
価格: 572万円(税込)
発売時期: 今すぐ
限定: なし

Naoya Hida & Co. 飛田直哉氏とTOKI(刻)ウォッチオークション出品モデル

  • 2025/05/05 10:26

世界的に見てもユニークなインディペンデントブランドが花開き始めた日本のマーケット(詳細は記事「加速する国産インディペンデントの新時代」へ)。その中心にいる作り手たちはどのような思いを持ち、時計づくりに向き合っているのだろうか。今回のテーマオークション開催に伴い、彼らの声を聞くことができた。
BY KYOSUKE SATO
佐藤杏輔
時計づくりを始めようと思ったきっかけは何ですか?
飛田直哉
私は1990年からスイス時計業界で仕事を始めました。そのなかで、オメガ時計コピー代金引換優良サイト!複数のブランドと日本市場向け限定モデルを企画する機会に恵まれ、いくつかの時計を企画・デザインしたのですが完全に自分の思いどおりにはなりませんでした。なぜならそれは私の時計ではなく、そのブランドの時計だからです。この経験から生まれた「自分の理想とする時計を生み出したい」という気持ち、そして時計師の藤田耕介さん、彫金師の加納圭介さんという情熱を共有できる人たちとの出会いが時計づくりを始めようと思ったきっかけです。

NAOYA HIDA & Co.の創業メンバー、左から時計師の藤田耕介氏、代表取締役の飛田直哉氏、そして彫金師の加納圭介氏。
佐藤杏輔
時計づくりを始めた当時と現在の時計市場を比べて、大きく変わったところ、変わらないところは何ですか?
飛田直哉
クラシックな時計、ヴィンテージテイストな時計が好きな方々の指向・傾向は、我々が時計づくりを始めた当時とまったく変わっていないように感じています。一方で、我々は最初の時計を2019年、すなわちコロナ禍の前に発表し販売しました。コロナ禍の最中で、SNSの影響力が大きくなったと感じています。我々が時計づくりを始めたばかりの頃は、多くの企業がSNSをセールス・マーケティングのために使い始めたばかりだったように思いますが、現在では、もはやなくてはならないツールのひとつになってきました。その影響もあってか、若い方々も我々のようなニッチな時計に興味を持ち始めてくれているのだと感じています。

佐藤杏輔
日本の時計師として、あるいは日本の時計ブランドとして、時計づくりで大切にしていることは何ですか?
飛田直哉
時計づくりで大切にしていることは、自分たちの好きなものを作るということです。市場が求めているものや、マーケットのトレンドに左右されず、私の好きなものを作りたいと常に考えています。日本ということは、特に意識していませんでした。ただ、不思議なことに海外の時計愛好家からは「あなたがたの時計から和のテイストを感じる」と言われることが多々あります。

佐藤杏輔
海外の時計市場と比べて、日本の市場ならではの特徴や強みは何だと思いますか?
飛田直哉
大きく3つの特徴があると思います。ひとつ目は、オールドスクールな時計のデザインやディテールを突き詰める人が多いということ。ふたつ目は、時計をていねいに扱う方が多いせいか、プレオウンドのマーケットに状態のよい時計が多いこと。そして3つ目は、いまだに自分の時計を売ったことがないという方が結構いらっしゃるため、家の中で保管されている時計が多いということですね。

佐藤杏輔
日本の時計や時計ブランドが、今後世界でさらなるプレゼンスを発揮するには何が大切になると考えていますか?
飛田直哉
ハイエンドなセグメントに進出し、明確なアイデンティティを打ち出すことだと我々は考えています。また、そのアイデンティティを安易に変えないことも大切ではないでしょうか。

TOKI(刻)ウォッチオークション出品作品: TYPE1D-2
BY MASAHARU WADA

オークションに出品される出品されるTYPE1D-2(Photo Courtesy: Phillips)
今回のオークションにNaoya Hida & Co.が出品するのは、今年発表された、同ブランドとして初めてイエローゴールドケースを採用したTYPE1D-2です。特別なモデルが出品されるというより、特別な機会が提供されるという方が適切かもしれません。この時計にはオークション限定のデザインは施されていませんが、落札者の希望に応じてケースバックにユニークなデザインをカスタマイズで彫金してもらうことができます。そういう意味ではどの時計よりもパーソナルな、特別なものになるのは間違いありません。

今年発表された2種類のフルゴールドモデル。

左からTYPE 1D-3と今回のTOKI-刻-ウォッチオークションで出品されるベースとなるTYPE 1D-2モデル。
そもそもNaoya Hida & Co.のモデルは、すべてハンドエングレービングによるインデックスが施されているのが特徴です。なぜ手彫りのエングレービングにこだわるのでしょうか?

 「かつて有名な時計ブランドで働いていた際、パリやスイスで200年前に作られた懐中時計を何度も目にする機会がありました。当時の時計製造技術では一般的なプリントやアプライドの技法がなく、多くは手彫りによるインデックスが施され、そこに薄くエナメルが流し込まれていました。その手仕事の美しさと、何より立体感のある仕上がりに強く魅了されたのです(飛田氏)」

飛田氏は日本向けの限定モデルの製作に携わったことがあり、いくつかのメーカーにハンドエングレービングのインデックスの採用を相談しましたが、どこも対応してくれるところはなかったそうです。

ハンドエングレービングによるインデックス(写真はTYPE 1D-3のもの)。
ブランドの立ち上げの際に飛田氏は、彫金師である加納氏に腕時計サイズでこうした意匠を取り入れられないかと相談したそうです。そこで彼が「現代の職人は、昔の職人に比べて双眼顕微鏡などのツールがあるため、当時よりも恵まれた条件で作業でき、実現可能です」と返答したことから、挑戦することになりました。

ケースバックの彫金はもちろん、彫金師である加納氏の手作業によるものです。「落札者の方には、我々と加納さんとでモチーフについて相談しながら決定し、そのエングレービングが施された特別な時計を受け取っていただくことになります」。カスタムでいれることができるデザインはイニシャルや模様など自由で、このような特別なエングレービングを入れた時計は、受けられる数が極めて限られるため、今年はこのケースひとつのみになるのだそうです。この時計はまさに唯一無二の存在であり、特別な価値を持つ一本として手にする機会は極めて貴重なものとなります。

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