“現代マイセンの巨匠”ハインツ・ヴェルナーの展覧会が泉屋博古館
- 2025/07/08 10:40
ヨーロッパを代表する名窯、マイセン。王立の磁器製作所として、18世紀のドイツで創業したマイセンは、ヨーロッパで初めて硬質磁器の焼成に成功し、現在にいたるまで多くの名品を手がけてきた。
ティターニアとツェットル「サマーナイト」ティーサービスより マイセン
装飾:ハインツ・ヴェルナー 器形:ルードヴィッヒ・ツェプナー
1974年頃- 個人蔵
日本では、とりわけ初期のマイセン製品が人気を博してきたものの、1960年頃からの「現代マイセン」のなかにも、優れた製品を数多く見出すことができる。現代マイセンの磁器は、マイセンが培ってきた高度な技術と、成型・デザイン・人形制作などに携わる芸術家たちの才能が溶けあい、高い質を示しているのだ。
「ドラゴンメロディ」コーヒーサービス マイセン
装飾:ハインツ・ヴェルナー 器形:ルードヴィッヒ・ツェプナー
1994年 個人蔵
特別展「巨匠ハインツ・ヴェルナーの描いた物語(メルヘン) —現代マイセンの磁器芸術—」では、現代マイセンを代表する「サマーナイト」や「アラビアンナイト」、「ブルーオーキッド」などのシリーズを手がけた巨匠、ハインツ・ヴェルナーを紹介。ヴェルナーに焦点を合わせる、初の展覧会となる。
ハインツ・ヴェルナーの名シリーズが一堂に
「アラビアンナイト」コーヒーサービス マイセン
装飾:ハインツ・ヴェルナー 器形:ルードヴィッヒ・ツェプナー
1967年頃- 個人蔵
1928年に生まれたヴェルナーは、1960年代後半から1970年代後半にかけて、ウィリアム・シェイクスピアの『真夏の夜の夢』に着想した「サマーナイト」をはじめ、数々の磁器シリーズを生みだした。本展では、「サマーナイト」、「アラビアンナイト」や「ほら吹き男爵」などの名シリーズを展示するほか、一点ものの陶板なども公開する。
マイセンの誕生や現在も
《梅樹竹虎図大皿》 マイセン 18世紀 愛知県陶磁美術館蔵
また、会場では、名窯・マイセンの誕生や、ヴェルナー引退後のマイセンについても紹介。18世紀の初期マイセン製品や、その手本となった17世紀日本の柿右衛門窯の製品などを通して、マイセンの誕生と歴史に光をあてるほか、現在のマイセンで活躍するアーティストの作品も展示する。
展覧会概要
特別展「巨匠ハインツ・ヴェルナーの描いた物語(メルヘン) —現代マイセンの磁器芸術—」
会期:2025年8月30日(土)〜11月3日(月・祝)
会場:泉屋博古館東京
住所:東京都港区六本木1-5-1
開館時間:11:00~18:00(金曜日は19:00閉館)
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(9月15日(月・祝)、10月13日(月・祝)、11月3日(月・祝)は開館)、9月16日(火)、10月14日(火)
入館料:一般 1,500円(1,300円)、学生 800円(700円)、18歳以下 無料
※20名以上の団体は( )内の割引料金
※障がい者手帳などの提示者本人および同伴者1名までは無料
■巡回情報
・福島会場
会期:2025年11月22日(土)〜2026年1月18日(日)
会場:郡山市立美術館
住所:福島県郡山市安原町字大谷地130-2
・愛知会場
会期:2026年春〜
会場:愛知県陶磁美術館
住所:愛知県瀬戸市南山口町234
【問い合わせ先】
ハローダイヤル
TEL:050-5541-8600