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モンタ(Monta)がクラシカルなフィールドウォッチをアレンジしたモデルに発表。

2017年に発表されたトライアンフは、モンタ(Monta)がクラシカルなフィールドウォッチをアレンジしたモデルで、このたびミリタリーにインスパイアされたオリーブグリーンのダイヤルを採用した限定モデルを発表した。モンタのこだわりが詰まったスペック、人間工学、仕上げに裏打ちされた使い勝手のよさが魅力のこのミリタリーグリーンのモデルはこのシリーズの最後を飾るものであり、個性的なカラーリングと超(超)限定生産という今作の持ち味を最大限に主張している。

 現在のモンタ トライアンフは幅が38.5mm、ラグからラグまでの長さが47mm、厚さはわずか9.7mmのSS製フィールドウォッチである。フロントとケースバックにサファイアクリスタルを配し、150mの防水性能と時刻・日付表示を備えている。GMTを搭載した同社のアトラスが持つスポーティな要素と、ノーブルの素朴で実用的な要素を巧みに融合させたトライアンフは、機能、サイズ、スタイリング、そして価格においてミドルゾーンのまさに理想的なポジションにいる。
 モンタでは、ブラックダイヤルとシルバーグレーダイヤルの2種類のトライアンフも用意している。どちらにも赤い文字で“Triumph”のモデル名が入っているが、それ以外はミリタリーグリーンのトライアンフとメカニズム的には同様だ。この限定モデルの発表後、モンタはシルバーとブラックのモデルの再入荷はないと伝えており、ブラック、シルバー、そしてこの新しいグリーンのいずれが欲しいにせよ、トライアンフを手に入れるチャンスはブランドが次世代モデルを発表するまで(2年以内に登場すると発表している)はこれが最後となる。

 また、僕がトライアンフのミリタリーグリーンが超限定的だと述べたのは、モンタがこのバージョンを95本、2桁台までしか生産しないからだ。またモンタの黎明期を覚えている人は、これが最初のグリーントライアンフではないことを知っているだろう。同モデルでは2017年に、サンバーストグリーンのダイヤルバージョンが発表されている。
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 今作で、モンタはラッカー仕上げの温かみのあるオリーブグリーンを選択した。このカラーはかなりブラウンがかったイエローで、仕上げは完全なマット仕上げではなく、むしろ少しガラスっぽい(ラッカーの効果だ)。僕は、モンタがこの時計のためにほかの色を追加せず、ダイヤルデザインにホワイトメタルとホワイトペイントを選んだことは賢明だったと思う。

 12・3・9時の主要なインデックスには大型で光り輝くアプライドインデックスが採用されており、ホワイトメタルの縁取りで整然と囲まれた6時位置のデイト表示とマッチしている。大きめの針に対してインデックスは程よい重厚さがあり、視認性は抜群で、暗闇のなかで役立つ夜光塗料もしっかりと塗布されている。
 このトライアンフを身につけてしばらくすると、ケース、ブレスレット、ダイヤルの仕上げがだいぶ手の込んだものであるのに対し、ダイヤルの表示自体は画一的かつ機能的であることに気がづいてとても気に入った。フィールドウォッチという形式上、このようなレイヤリングはやや珍しく感じられるが、ヴィンテージのドレスウォッチに見られるような独特のミッドセンチュリー感がある。確かにスポーティだが、同時に少し洒落てもいる。



 その仕上げは、グリーンダイヤルとどのように調和するかという点を超えて注目に値する。モンタを実際に手にとって見たことがある人なら、いわゆるマイクロブランドの標準的な価格帯よりも高い金額を支払うことで、あらゆる面でデザイン的に考慮された時計が手に入ることを知っているはずだ。ベゼルの表面は放射状にサテン仕上げが、エッジ部分にはポリッシュ仕上げが施されている。同様にブレスレットは美しい(そしてフィールドウォッチにふさわしい)サテン仕上げだが、面取りされたエッジにはポリッシュがかけられている。ブレスレットがラグと接する部分をよく観察してみると、そこにもポリッシュが見られる。
 さらに12・3・9時のマーカーがダイヤルを囲む見返しに切り込まれているなどより細かい要素を加えると、ハミルトンのカーキ フィールド オート(デイト表示と38mm径ケースを備えているが厚さは11.5mm)のような既知モデルの2倍以上の価格を支払うのだとしても、フィールドウォッチとして期待されているよりもはるかに充実し、細部まで考え抜かれたどこかエレガントな仕上がりになっていると言える。

 トライアンフのケースの厚みについて話をするならば、薄いムーブメントなくして薄い時計は存在しない。今作ではムーブメントに、ETA2892のセリタ製クローンであるSW300にモンタ独自の装飾を施したCal.M-22を採用している。
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 幅広い価格帯の時計に自社製ムーブメントが採用され続けている一方で、Cal.SW300(コーアクシャル以前にオメガがCal.1120のベースとして使用していたCal.2892も同様)に僕が苦言を呈することはないだろう。Cal.SW300は、56時間のパワーリザーブにハック機能、手巻き機能を備えた2万8800振動/時で駆動するスイス製自動巻きムーブメントである。Cal.SW300の厚さはわずか3.6mmで、これによりトライアンフの厚さを10mm未満に抑えている。


 ケース、ムーブメント、ブレスレットなど総合的に見て、トライアンフは実に美しく腕になじむ。薄型でバランスがよく、太陽がポリッシュされたエッジを捉えたときにだけ光り輝く。ブレスレットは僕がこれまで体験してきたほかのモンタのものと同様、この価格帯で一般的に見られるものより優れているとともに、片側ねじ込み式のソリッドエンドリンクに加え、打ち抜きのSS製クラスプに工具不要の微調整機能を組み込むなど一線を画したものとなっている。
 ベゼルやプッシュボタンがないため、ブレスレットはトライアンフの主要なタッチポイントのひとつとなっている。これは、この時計をこの値段設定に見合うものとするための大きな心理的要素だ。さらにねじ込み式リューズは見事に仕上げられ、強度と使いやすさを兼ね備えている。フィット感、仕上げ、そして全般的な出来栄えにおいて、トライアンフに不満な点は見当たらない。そしてこのグリーンは、退屈に感じられるほど有能な時計に歓迎すべき個性を添えている(これはOP、アクアテラ、レンジャー、あるいは数多のグランドセイコーなど、フィールドに連なるあらゆる時計について僕が感じていることであり、モンタを非難しているわけではまったくない)。
 このグリーンのトライアンフと残り2本の兄弟モデルは、モンタから定価1700ドル(日本円で約24万5000円)で販売されている(グリーンは現在予約受付中で、今月からデリバリーが開始される)。このトライアンフは(わずかに違いはあるが)モンタのエントリーモデルであり、非常にオーソドックスな時計でありながら、マニアックなおもしろさを提供できるブランドの魅力を示す好例だと思う。

 確かにモンタというブランドを知らなかったり、あるいはハミルトンのように1000ドルほど安く買えるものとトライアンフを単純に比較するのであれば、1700ドルは難しい値段かもしれない。しかし、70ドル(日本円で約1万円)のSNK セイコー 5スポーツから3万9000ドル(日本円で約562万円)のパテック(そしてそれらの狭間にあるものすべて)に至るまで、さまざまな分野の時計に触れてきた僕の経験からすると、モンタはその価格帯に見合ったものであると感じる。
 その価格を踏まえれば、モンタのトライアンフはフィールドウォッチという比較的単純なコンセプトを並外れた仕上げに薄型で堅牢なムーブメント、優れたブレスレット、そして幅広い手首にフィットするプロポーションにより昇華したモデルと言える。グリーン、ブラック、シルバーのどれを選んでも、このクラシックなフィールドウォッチのフォルムを巧みに表現したモデルに間違いはないだろう。

ミリタリーテイストな手巻きアンティーク!】かつてチェコスロバキア軍に採用された軍用時計

アンティーク時計専門サイト「LowBEAT Marketplace」には、日々、提携する時計ショップの最新入荷情報が更新されている。
そのなかから編集部が注目するモデルの情報をお届けしよう。

今回紹介するのは1940年代にエテルナが製造した手巻き腕時計、通称“ビッグクッション”だ。

エテルナと聞くと、一般的には認知度の低いブランドだが、アンティークウオッチ愛好家の間では、自動巻き腕時計のローター軸にいち早くボールベアリングを採用したメーカーとして知られている。そんな同社だが、第2次世界大戦中には各国の軍に軍用時計を納入しており、その堅牢さと高精度から、現在でも海外市場を中心に高い評価を受け続けている。

今回紹介する個体は、チェコスロバキア航空部隊用に採用されたモデルの民生品と思われるモデルであり、軍用モデルと共通する実用性の高さと意匠が魅力的なモデルだ。1940年代の時計としては非常に大きな38mmサイズのモデルであり、スクリューバックを採用したオールステンレススチール製の堅牢なケースが軍用時計らしさを感じさせる。

【写真の時計】エテルナ ビッグクッション。SS(38mmサイズ)。手巻き(Cal.852S)。1940年代製。49万5000円。

ケースは防水性や防塵性を意識した構造であり、高性能なムーヴメントを保護する目的があったと考えられる。もっとも、本個体を含め、当時の時計ではガスケットに鉛を使用していた場合が多いため、現状では水気や湿気を避けて使用しなければならない。

ムーヴメントには大口径の自社製ムーヴメントCal.852Sを搭載。懐中時計を思わせるブリッジや大径のテンプと香箱、丸穴車と各穴車を受け板で挟み込む構造など、精度と耐久性を両立させた、軍用時計にもふさわしいムーヴメントが採用されている。

スモールセコンドの設計をベースとしたムーヴメントであるため、3番車に出車を付けることでセンターセコンド化を実現している。秒カナにも受けを被せることで、安定した動力伝達を実現しようとしていたことがうかがえる設計だ。

深みのある黒文字盤には、シンプルなアラビアインデックスが採用されており、高い視認性を確保している。表面に劣化によるざらつきが見られるものの、各所のプリントはしっかりと残っており、年式の割には良好な状態を維持している。

クッション形のケースも、使用にともなう小キズやエッジのダレは見られるものの、割れや大きな打痕は見られない。

軍用時計ゆずりの実用に特化したスペックは、実用的なアンティークウオッチを求める愛好家必見の仕上がりだ。もちろん、アンティークウオッチをまだ買ったことがないという人にとっても、タフな軍用時計はおすすめの選択肢と言えるだろう。

 

レジェップ・レジェピ、クロノメーター アンチマグネティックを発表。

高い評価を受ける独立時計師が、今年のチャリティオークションに向けて、……そしておそらくその先に向けて、SSケースに鮮烈な新ムーブメントを搭載した。
クロノメーター アンチマグネティックはステンレススティール(SS)製で、アクリヴィア(Akrivia)が開発した手仕上げの新ムーブメントを搭載しており、ファラデーケージ(外部の電界を遮蔽する容器)で保護されている。ミッドセンチュリーに見られた耐磁時計へのオマージュでありながら、独立時計製造、とりわけレジェピの魅力である現代的なタッチをすべて備えている。

レジェピは1950年代に流行したサイエンティフィックな耐磁時計にインスピレーションを得た。例えば、ロレックスのミルガウス、IWCのインヂュニア、ジャガー・ルクルトのジオフィジック、パテック フィリップのRef.3417 アマグネティックなどである。科学者や探検家が新発見をするような場所(地球の極地や原子力発電所など)は磁場が強いことが多く、そのような磁場に影響されずに時を刻み続けるツールウォッチが必要とされたのだ。

ダイヤルは明らかに40年代と50年代にインスパイアされているが、その仕上がりはレジェピらしく現代的だ。
 

現在のほとんどの時計とは異なり、これらのムーブメントの素材は磁気を帯びやすかったため、磁場からムーブメントを保護するためにファラデーケージが使用されることが多かった。アクリヴィアは、ジュネーブの著名なケース職人であるジャン-ピエール・ハグマン(Jean-Pierre Hagmann)氏と再び協力し、本モデルでそれを再現したのだ。彼はパテックからブランパンまでありとあらゆるケースの製造に携わったたのち、2019年に引退を表明し、レジェップ・レジェピ クロノメーター コンテンポラン II(Chronomètre Contemporain II)のケース、そして言うまでもなくOnly Watch 2019版CCI(クロノメーター コンテンポラン I)のケースを製造した人物である。
 ハグマン氏には珍しくケースはSS製で、ムーブメントリング、ケースバック、そしてダイヤルプレートが一体となり、ムーブメントを磁気から守るファラデーケージを形成している。さらにうれしいことに、レジェップ・レジェピの時計がSS製ケースを採用するのは、2019年にかつてバーゼル・ワールドとして知られた展示会(安らかに眠れ)でレジェピ氏自身がCCIのSS製プロトタイプを着用しているのを目撃して以来である。

 外側のねじ込み式ケースバックを(ケースバックに刻印された稲妻がロックする特別なキーで)外すとサファイアケースバックが現れ、ムーブメントの仕上げを見ることができる。ケースには全部で30個のパーツが使用されており、ステップベゼルの採用や、ポリッシュとサテンが混在する仕上げなど、ハグマン氏のケースに期待されるディテールがふんだんに盛り込まれている。ラグのポリッシュ仕上げの面取りを見て、私は初めてエイミー・ワインハウス(Amy Winehouse)の曲を聴いたときのことを思い出した。繊細でオールドスクールなディテールが見事に表現されている。マルチステップベゼルもCCIIのすっきりとした外観と比べると際立って見えるが、写真よりも実物のほうがより繊細に見えるかもしれない。私が気に入っているディテールのひとつ、ラグ裏の“JHP”刻印にも最後に言及しておこう。
 レジェピはもっともエキサイティングな若手独立時計時計師のひとりだ。ゆえに、ムーブメントについても詳しく見てみたい。クロノメーター アンチマグネティックに搭載されたものは、単なるCCIやCCIIの耐磁仕様ではない。そう、アクリヴィアの工房はOnly Watch 2023のために新しいムーブメントを開発し、レジェピ作品の特徴である完璧なシンメトリーと仕上げを完成させたのだ。

外側のねじ込み式ケースバックをはずすと、サファイアケースバックが現れ、ムーブメントの仕上げを見ることができる。
 ムーブメントの中央にテンプがあり、センターセコンドの針を動かす輪列が収められている。また、CCIおよびIIと同じくゼロリセット機能を備えており、リューズを引き抜くと秒針はセンターセコンドを駆動する歯車の真上にあるハート型のカムによって、瞬時に12時位置に戻る(このメカニズムはクロノグラフのリセットとよく似ている)。しかし、クロノメーター アンチマグネティックでは、テンプの停止と秒針のリセットを1度に行う“オール・オア・ナッシング”システムを採用することで、アクリヴィアによるこれまでのリセット機構の改良を図った。リューズを引くとハンマーが作動し、ハート型のカムを押して秒針を12時位置にリセットするのだ。リューズを押し込むとクラッチレバーが戻り、再びテンプが動き始める。アクリヴィアによるとこのシステムによって、リューズを押し戻すと瞬時に秒針が動き出し、正確な時刻合わせと同期が可能になるのだという。
 ムーブメントの素材も注目に値する。レジェピでは初めてのことだが、一般的なムーブメントパーツである高炭素鋼の代わりに、すべての鋼鉄製パーツにSSを使用した。合金であるSSにはクロムが含まれるため、酸化や腐食に強くなっている。こうした特性は仕上げの難易度を高める要因にもなるが、アクリヴィアによれば、クロノメーター アンチマグネティックはほかのレジェップ・レジェピのムーブメントと同レベルに仕上げられているという。まだ実物は見ていないが、センターセコンドホイール用にブラックポリッシュが施されたブリッジはムーブメント全体に伸びており、私の琴線を刺激する。その一方で脱進機にはゴールドのアンクルが採用されている。これは確かに豪奢でもあるが、同時にパテックのようなブランドの初期のアマグネティックが、耐磁性を高めるために脱進機の部品の一部にゴールドを採用していたことを想起させる。
 さらにダイヤルは純銀製で、昔のサイエンティフィックなダイヤルにインスパイアされている。ダイヤルの製造工程でさえヴィンテージウォッチと同様だ。シルバーの下地にエングレービングを施し、ゴールドエナメルを塗ってオーブンで焼成することで色あせしにくいプリントが施されるのだ(これはパテックやほかの高級ブランドがかつて行っていたことであり、多くの硬質エナメルのパテック シグネチャーがダイヤルをクリーニングした後でもシャープに見えるのはこのためである)。最後に、3本の針は金無垢で仕上げられている。

ジュネーブ旧市街にある、レジェップ・レジェピのアトリエにて。Image, Janosch Abel, for Hodinkee Magazine, Vol. 10
ダイヤルのデザインとその完成度はレジェピのすべてを見事に表現しており、同ブランドがおそらくもっとも勢いのあるスイスの新鋭独立時計師であることを物語っている。古いサイエンティフィックな ダイヤルやセクターダイヤルからインスピレーションを得つつも、決してオマージュやコピーには感じられない。極めて現代的なのだ。ダイヤルのエングレービングやエナメル加工など伝統的な時計製造技術を用いながらも、それはすべてコンテンポラリーな感覚を生み出すためのものとなっている。
 仮にパテック フィリップがコレクション性の高いアマグネティック Ref. 3417の現代版を作るとしたら、こんな感じだろう。事実、この相似はかなり根深いものだ。エナメルダイヤルのCCIIはパテック Ref.2526の現代版のようであり、もっとも美しくエレガントな3針時計であることだけを追求したタイムオンリーウォッチだと言える。一方のクロノメーター アンチマグネティックは、より実用的でありながら科学に傾倒した、ちょっと変わった時計だ。昔のサイエンスウォッチのような機能的な役割は果たさないが、クロノメーター アンチマグネティックからはそうした時計が備えていた魅力が今なお感じられる。しかしながら、伝統的な時計作りを現代風にアレンジしたレジェップ・レジェピの時計は独自の価値も有している。

レジェップ・レジェピのCC1とRRCCIIに、スポーティでカジュアルなクロノメーター アンチマグネティックという兄弟機が生まれた。
 多くの小さなウォッチメーカーが、ヴィンテージのパテック フィリップや特に希少なSS製の時計にオマージュを捧げて話題を集めるのは、今やちょっとした成功への近道となっている。レジェピは同じ時代から、しかし決して陳腐には感じさせない方法でインスピレーションを得ることに成功している。
 クロノメーター アンチマグネティックは貴金属製のCCII(納品が始まったばかり)に続くモデルとしてふさわしいものであり、Only Watch 2019のプラチナ製CCIや2021年からのCCIIと同じように、異色かつ格別なものである。これらの時計と並んで、レジェピと成長を続けるアクリヴィア工房の次なる展開を感じさせる。

レジェップ・レジェピのシンプルな3針モデルがSS製ケースになったって? そう、私たちはこの時計に一定の需要があるかもしれないと考えている。
 “マーケット”について簡単に説明しよう。Only Watchはクロノメーター アンチマグネティックに10万~15万スイスフラン(日本円で約1660万~2490万円)の査定額をつけている。2021年、レジェピがOnly Watchのために製作したプラチナ製CCIIは80万スイスフラン(日本円で約1億3255万円)で落札された。今年5月にはフィリップスで初めて一般販売されたCC1に92万4000ドル(日本円で約1億3545万円)という高値がつき、先週はアクリヴィアのAK-06が54万9700ドル(日本円で約8060万円)で落札されたばかりだが、個人間でもっと高額で取引されていただけにこの結果に落胆した人もいたようだ(比較的マイナーなオークションハウスでの落札)。つまりこう言いたいのだ。クロノメーター アンチマグネティックが11月にジュネーブで開催されるオークションに出品された際、どれほどの高値がつくかわからない。また、この時計がいつ量産されるのか、あるいはされる予定なのかについては不明だが、レジェピの過去の実績から考えるに近しいモデルがすぐに製品化され、まあ、いつかは納品されると考えて間違いないだろう。
レジェップ・レジェピ クロノメーター アンチマグネティック for Only Watch。サイズは直径38mmで厚み9.9mm(ラグからラグまでは48mm)、ラグ幅は20mm。SSケースはジャン-ピエール・ハグマン製で、ムーブメントリング、ケースバック、ダイヤルプレートは、ムーブメントを磁気から保護するファラデーケージを形成している。サファイアケースバックとねじ込み式のアウターケースバックがあり、特別にデザインされた鍵を使って取り外すことができる。

手巻きムーブメントはゼロリセットセコンド機能を搭載。ムーブメントにはゴールドのホイールとアンクル、ブレゲヒゲゼンマイ、ジャーマンシルバーのブリッジとプレートを含む239個のパーツが使用されている。シングルバレルで72時間パワーリザーブ。すべての部品は手作業で仕上げられており、アングラージュ(面取り)にブラックポリッシュ、コート・ド・ジュネーブ、手作業による面取りが施された歯車とスポークなど、さまざまな仕上げが施されている。ダイヤルは純銀、針は金無垢。レザーストラップ付き。

ウブロ×アーシャム 99本限定コラボモデルを発表した。

スイスの高級腕時計ブランド“HUBLOT(ウブロ)”が、現代アーティストのダニエル・アーシャム氏とのコラボレーションモデル”MP-17 メカ-10 アーシャム スプラッシュ チタニウム サファイア”を発表した。

HUBLOT(ウブロ)
MP-17 メカ-10 アーシャム スプラッシュ チタニウム サファイア
ウブロの“アート・オブ・フュージョン(異なる素材やアイデアの融合)”と、アーシャムのユニークな架空の考古学的ビジョンが完璧に融合したタイムピース。

アーシャム氏がウブロのために初めてデザインした腕時計で、最も特徴的なのは、フロスト加工を施したサファイアクリスタル製のベゼルと文字盤上の印象的なスプラッシュ(水しぶき)型の開口部だ。

これは24年に発表された、“MP-16 アーシャム ドロップレット(水滴)”のインスピレーションから進化したもので、水の持つ透明感と流動的なフォルムから着想を得て生み出された。

ケースは42mmで、素材にはサファイアクリスタル(フロスト加工されたボックス型のベゼルに使用)とチタニウムを採用。異なる素材を組み合わせたケースはウブロが掲げる“アート・オブ・フュージョン(異なる素材やアイデアの融合)”の本質を裏付けたものだ。

ベゼルとケースバックにある六つのH型ビス、3時と9時の独特なラグ、チタニウム製のH型フォールディングクラスプなど、ウブロの特徴的な要素が存在しており、流れる水からインスピレーションを得たサファイアクリスタルの有機的な形状が目を引きつける。

インデックスや9時位置のスモールセコンド、3時位置のパワーリザーブインジケーターの各針には、鮮やかなアーシャムグリーンの蓄光塗料が塗布され、デザイン的なアクセントと実用性を両立させている。

ムーヴメントはスケルトン仕様の手巻きキャリバー“メカ-10”を小型化した自社製の新開発キャリバー”HUB1205”を搭載。二つの香箱を備えることで約10日間のパワーリザーブを備え、シースルーバックから水平にブリッジを配置したモダンかつメカニカルなムーヴメントの駆動を鑑賞できる。

なお、販売価格は904万2000円で、世界限定99本のみの希少モデルだ。

関連商品:https://www.hicopy.jp/brand-copy-IP-3.html

150万円の腕時計の魅力。

150万円という予算での腕時計選びは、多くの人にとって人生の節目となる重要な買い物です。一流ブランドの代表的なモデルから選択でき、長年愛用できる高品質な時計が手に入ります。

しかし、選択肢が豊富だからこそ「どのブランドがよいのか」「新品と中古のどちらを選ぶべきか」「本当に満足できる1本はどれか」といった悩みも生まれるでしょう。

この記事では、150万円前後で手に入る厳選されたおすすめモデルから、新品・中古の選び方まで、腕時計選びに必要な情報を詳しく解説します。自分にとって最適な1本を見つけるためのガイドとして、ぜひ参考にしてください。

一般的な腕時計が数万円から数十万円である中、150万円は確実に高級時計の領域に入りながらも、最高級ブランドの数千万円という価格からすると手の届く範囲といえるでしょう。

150万円という価格帯では、ロレックスやウブロ、ブランパンといった世界的に認知された一流ブランドの代表的なモデルが選択肢に入ります。これらのブランドは長い歴史と確かな技術力を持ち、時計好きからの信頼も厚く、社会的なステータスシンボルとしても十分な存在感を発揮します。

また、精密な機械式ムーブメントや耐久性に優れた素材、洗練されたデザインなど、職人技が込められた工芸品としての側面が強く、所有する喜びや満足感は格別です。さらに、人気モデルであれば資産価値としての側面も期待でき、将来的なリセールバリューも考慮できる点は大きな魅力といえます。

この記事では、腕時計のレンタルサービス「カリトケ」で展開されている腕時計の中で、150万円で入手できるモデルを紹介していきます。実際に市場で流通しており、購入可能なモデルばかりなので、より実用的な情報としてお役立ていただけるでしょう。

150万円で買えるおすすめの腕時計
150万円前後の予算で手に入る腕時計は、どれも一流ブランドの技術力と美学が結集された逸品ばかりです。ここでは、信頼性と人気を兼ね備えた代表的なモデルを厳選して紹介します。どのモデルも150万円という投資に見合う価値と満足感を提供してくれるでしょう。

ロレックス GMTマスター(16700)

ロレックスのGMTマスター(16700)は、文字盤をブラックで統一したシックな外観が印象的なモデルです。このカラーリングは、ビジネスシーンからカジュアルな場面まで、あらゆるシチュエーションに自然に溶け込み、着用シーンを選びません。まさに日常使いから特別な場面まで活躍してくれる汎用性の高さが魅力です。

最大の特徴は、3つの異なる時間帯を同時に把握できるGMT機能です。国際的なビジネスに携わる人や海外出張の多い人にとって、実用性の面で大きなメリットとなります。また、耐磁性に優れたゼンマイが使用されており、現代生活で避けて通れない電子機器の影響を受けにくい設計となっています。

GMTマスター(16700)は、ロレックスの中でも特に実用性を重視したモデルとして知られ、堅牢性と精度の高さで多くのユーザーから支持されています。150万円という予算で手に入るロレックスとして、コストパフォーマンスの面でも優秀な選択肢といえるでしょう。

ロレックス GMTマスター(16700)の商品詳細

ロレックス サブマリーナ デイト(16610)

ロレックスのサブマリーナ デイト(16610)は、ダイバーズウォッチの歴史において語り継がれる名作です。ダイバーズウォッチの原点として位置づけられるサブマリーナは、今なお圧倒的な人気を誇っています。防水性能はもちろん、視認性の高い文字盤デザインや確実な操作感のベゼルなど、実用性を追求した設計が随所に見られます。

サブマリーナ デイト(16610)は、伝統を受け継ぎながら現代的な機能性を備えた完成度の高いモデルです。カジュアルなTシャツスタイルから、ビジネススーツまで幅広いコーディネートにマッチし、TPOを問わず着用できます。ロレックスの代表モデルとして、認知度も非常に高く、150万円の投資に見合う満足感を得られるでしょう。

ロレックス サブマリーナ デイト(16610)の商品詳細

ロレックス ミルガウス(116400GV)

ミルガウス(116400GV)は、ロレックスのスポーツウォッチコレクションの中でも特に個性的な存在です。最大の特徴は、ミルガウス専用に開発されたムーブメントを使用することで実現した、極めて高い耐磁性能にあります。現代社会では、スマートフォンやPCなど、磁気を発する機器に囲まれて生活しているため、この耐磁性能は非常に実用的な機能といえます。

デザイン面では、オレンジ色の稲妻をモチーフにした秒針が印象的で、これはミルガウスならではの独特な特徴です。この遊び心のあるデザイン要素が、他のロレックスモデルとは一線を画した個性を演出しています。文字盤のレイアウトも他のスポーツモデルとは異なる独自性があり、人とは違った時計を求める人には特に魅力的でしょう。

ロレックス ミルガウス(116400GV)の商品詳細

ウブロ ビッグバン ウニコ チタニウム(441.NX.1170.RX)

ビッグバン ウニコ チタニウム(441.NX.1170.RX)は、ウブロが4年の歳月をかけて開発した自社製ムーブメント「ウニコ」を搭載した技術的な傑作です。ウブロの時計製造技術の粋を集め、高精度なクロノグラフ機能を提供します。機械式時計の醍醐味ともいえる複雑機構を、現代的なアプローチで実現した注目のモデルです。

最も印象的なのは、スケルトンの文字盤から高級クロノグラフムーブメントの動きを贅沢に眺められることです。歯車やローターの精密な動きを肉眼で確認できる体験は、機械式時計ならではの魅力です。

チタニウム素材を使用したケースは、軽量でありながら高い強度を持ち、日常使いでも疲れにくい装着感を実現しています。ウブロ独特のモダンで力強いデザインは、従来の時計の概念を覆すインパクトがあり、個性的なスタイルを好む人には特に響くでしょう。

ウブロ ビッグバン ウニコ チタニウム(441.NX.1170.RX)の商品詳細

ウブロ ビッグバン メカ10(414.NI.1123.RX)

ウブロのビッグバン メカ10(414.NI.1123.RX)は、約10日間という驚異的なパワーリザーブを誇る手巻きムーブメントを搭載した技術的な挑戦作です。一般的な機械式時計のパワーリザーブが40時間程度であることを考えると、この10日間という持続時間は革新的といえます。

パワーリザーブの残量表示も巧妙に設計されており、通常時は6時位置で確認でき、残り3日になると3時位置に赤く表示される仕組みになっています。これにより、ゼンマイの巻き上げタイミングを適切に把握できます。機能美と実用性を兼ね備えた、ウブロらしい革新的なアプローチが光る設計です。

手巻きムーブメントは、毎日のゼンマイ巻き上げ作業を通じて時計との特別なつながりを感じられるのも魅力の1つです。機械式時計の伝統的な楽しみ方を現代的にアップデートした特別なモデルといえます。

ウブロ ビッグバン メカ10(414.NI.1123.RX)の商品詳細

ジラール・ぺルゴ ロレアート クロノグラフ 42mm(81020)

ジラール・ぺルゴのロレアート クロノグラフ 42mm(81020)は、ラグジュアリースポーツウォッチの美学を体現したモデルです。スポーツウォッチの機能性とエレガントな装いを見事に融合させており、まさにスポーツエレガンスという言葉がぴったりの時計といえます。

最大の魅力は、その汎用性の高さにあります。休日のカジュアルなTシャツスタイルから、平日のビジネススーツまで、どのような装いにも自然にマッチします。42mmのケースサイズも、存在感と着用感のバランスが絶妙です。

ジラール・ぺルゴは1791年創業の老舗ブランドであり、その歴史と伝統に裏打ちされた時計製造技術は高く評価されています。ロレアート クロノグラフ 42mm(81020)は、そうした伝統的な技術を現代的なデザインで表現した傑作といえるでしょう。

ジラール・ぺルゴ ロレアート クロノグラフ 42mm(81020)の商品詳細

ショパール アルパインイーグル ラージ(298600-3002)

ショパールのアルパインイーグル ラージ(298600-3002)は、アルプス地方の豊かな自然とそこに生息するワシ(イーグル)をモチーフにした、自然からインスピレーションを得たユニークなラグジュアリースポーツウォッチです。

文字盤の独特なざらついた質感は、ワシの虹彩を表現したもので、光の当たり方によって異なる表情を見せます。また、針のデザインはワシの羽毛を連想させる繊細で上品な仕上がりとなっており、細部まで徹底されたテーマ性が印象的です。このような自然をモチーフにしたデザインは、他のブランドでは見られない独創性があります。

ベルトとケースには、ショパールが4年の歳月をかけて独自開発した「ルーセントスティール」という革新的な素材が使用されています。この素材は従来のステンレススチールよりも金属アレルギーが出にくい特性を持ち、敏感肌の方でも安心して着用できます。

ショパール アルパインイーグル ラージ(298600-3002)の商品詳細

ブランパン フィフティファゾムス(5015)

ブランパンのフィフティファゾムス(5015)は、ダイバーズウォッチの先駆けとして時計史に名を刻む伝説的なモデルです。1953年に誕生したオリジナルモデルは、現代のダイバーズウォッチの原型となっており、この5015はその高貴な血統を受け継いだ現代版といえます。

設計の核心にあるのは、極限の環境にも対応する高い防水性能と視認性です。深海での使用を想定した堅牢な作りながら、日常生活でも違和感なく着用できるラグジュアリーな仕上がりを実現しています。

文字盤デザインは、視認性を最優先に設計されており、どのような環境下でも時刻を正確に読み取れます。しかし、機能性重視のデザインが逆に洗練された美しさを生み出しており、腕時計の本質的な魅力を感じさせます。

ブランパン フィフティファゾムス(5015)の商品詳細

ハリー・ウィンストン オーシャン トリレトロ ザリウム(400-MCRA44ZK)

ハリー・ウィンストンのオーシャン トリレトロ ザリウム(400-MCRA44ZK)は、3時、6時、9時位置にレトログラード機能を搭載した技術的に非常に珍しいモデルです。

レトログラードとはフランス語で「逆行」を意味し、通常の時計回りの動きとは異なり、反時計回りに動作する複雑機構です。指針が始点から終点に達すると瞬時に始点へ戻り、再び反復運動を行います。

ケース素材には、チタンよりも硬く丈夫なザリウムという特殊合金が使用されています。航空宇宙産業でも使用される高性能金属で、日常の使用における傷つきにくさと軽量性を両立しています。

デザイン面では、ベルトやケースのマットでスポーティーな質感と、文字盤から漂う高級感の絶妙な組み合わせが印象的です。この相反する要素の調和が、ハリー・ウィンストンらしい洗練されたセンスを感じさせます。

ハリー・ウィンストン オーシャン トリレトロ ザリウム(400-MCRA44ZK)の商品詳細

150万円の腕時計は新品と中古だとどちらがお得?

150万円という予算で腕時計を選ぶ際、新品購入か中古購入かという選択は重要な判断ポイントです。それぞれに明確なメリットとデメリットがあり、個人の価値観や購入目的によって最適な選択肢は変わります。両方の特徴を理解して、自分に合った選択をすることが大切です。

新品で買う場合
新品購入の最大のメリットは、メーカー保証による安心感です。正規代理店から購入すれば、通常2年から5年の保証が付帯し、初期不良や製造上の問題があった場合も無償で対応してもらえます。

また、最新モデルを所有できる喜びも新品ならではの特権です。最新の技術革新やデザインアップデートが反映されたモデルを、誰も使用していない状態で手に入れられます。箱や保証書、付属品もすべて揃った状態で購入できるため、将来的な売却時にも有利に働きます。

一方で、新品購入のデメリットは価格の高さです。150万円の予算では、選択できるモデルやブランドが限定される可能性があります。また、人気モデルの場合は入手までに時間がかかることもあり、すぐに欲しい時計が手に入らない場合もあります。さらに、購入直後から中古品としての価値になるため、資産価値の観点では初期の目減りは避けられません。

中古で買う場合
中古購入の大きなメリットは、同じ予算でより上位のモデルや憧れのブランドが手に入る可能性があることです。新品では手が届かない200万円クラスのモデルが、状態のよい中古であれば150万円で購入できる場合もあります。これにより、本来の予算を超えたグレードの時計を所有できる魅力があります。

また、すでに市場価格が安定している中古品は、購入後の価値下落リスクが新品に比べて小さいのも特徴です。人気モデルであれば、購入価格とほぼ同等か、場合によってはそれ以上の価格で売却できる可能性もあり、資産価値の観点では有利な場合があります。

しかし、中古購入には注意すべき点もあります。保証期間の短縮や保証なしの商品も多く、購入後のトラブルリスクは新品より高くなります。また、前の所有者の使用状況によっては、見た目では分からない内部の劣化や調整の必要性がある場合もあります。信頼できる販売店選びと、購入前の入念な状態確認が重要になるでしょう。

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